キッチンの汚れは頑固にこびりつくため、掃除方法で悩むことがありますよね。また、場所によって掃除方法も異なり、手順などが分からないというケースもあるでしょう。場所別の掃除方法や掃除に便利な道具などをご紹介します。
- キッチンにつく汚れの種類は?
- キッチン掃除に必要な道具
- キッチンの掃除方法:換気扇
- キッチンの掃除方法:ガスコンロ
- キッチンの掃除方法:魚焼きグリル
- キッチンの掃除方法:電子レンジ・オーブン
- キッチンの掃除方法:シンク
- キッチンの掃除方法:冷蔵庫
- キッチン掃除をプロに依頼する方法
- キッチン掃除でよくある質問
キッチンは、毎日使ったら掃除をするのが基本です。頑固な汚れになる前に拭き取りなどを行いましょう。本記事でご紹介する方法を、普段の掃除にも役立ててください。
1.キッチンにつく汚れの種類は?
まず、キッチンにつく汚れにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
1-1.油汚れ
調理中の油は、キッチン全体に広がります。ガスコンロ周りだけでなく、天井や床までベタつきが残るケースがあるので注意が必要です。油は頑固な汚れとなり、酸化して悪臭となります。こまめに拭き取り掃除を実践し、残らないようにすることが大切です。
1-2.水垢(みずあか)
水分が付着した箇所を放置すると、水垢となって残ります。水垢はカルシウム成分を含んでいるため、白く濁るのが特徴です。また、時間が経過すると乾燥し、頑固な汚れになり、落としにくくなるので注意してください。
1-3.食品カス
食品カスは、シンクや排水溝に残る場合があります。腐敗して悪臭・カビ・害虫の発生を招くため、使ったら取り除くなどの工夫が必要です。排水溝の内部に食品カスが残っていると、つまりが起こる場合があります。
2.キッチン掃除に必要な道具
キッチン掃除に役立つ道具をご紹介します。
2-1.重曹
重曹は、粉末のまま使うことができるだけでなく、加える水の量によってペーストやスプレーとして活用できるのがメリットです。重曹はアルカリ性であるため、酸性の油汚れに効果的で、簡単に汚れを落とすことができます。
2-2.クエン酸
クエン酸は、重曹と併用して使う方法がおすすめです。重曹と組み合わせることで発泡作用が起こり、頑固な汚れを瞬時に浮かせて溶かす効果があります。クエン酸は酸性であるため、水垢などアルカリ性の汚れに強いのが特徴です。
2-3.セスキ炭酸ソーダ
セスキ炭酸ソーダは、アルカリ性の洗剤です。住宅用洗剤よりも界面活性剤成分が穏やかで、環境にも優しい洗剤として注目されています。ただし、重曹よりも汚れ落とし効果が弱いため、柔らかい汚れに適した洗剤です。
2-4.キッチンペーパー・ラップ
キッチンペーパーやラップは、洗剤を塗布後に密閉するのに役立ちます。密閉することで、汚れを柔らかくする効果があり、拭き取り掃除を楽に行うことができるのです。使い捨てできるのもメリットでしょう。
2-5.歯ブラシ
歯ブラシは、細かな場所を掃除するのに便利です。使い古しのもので構いません。毛先をカットすると柔らかい部分を取り除くことができ、掃除がしやすくなります。金属部分や排水溝掃除などにも役立つでしょう。
3.キッチンの掃除方法:換気扇
換気扇の掃除方法を見ていきましょう。
3-1.分解する
換気扇は、分解して掃除をするのが理想です。取り外しができるものだけで構いません。分解する際は、手袋を装着し、ケガをしないように注意してください。
3-2.重曹水につける
シンク内にぬるま湯を張り、重曹を1カップ程度溶かしましょう。分解した換気扇を重曹水につけ置き、30分ほど待ちます。汚れが柔らかくなったのを確認してから取り出しましょう。
3-3.細かな汚れはスポンジや歯ブラシで落とす
重曹に水を加えてペースト状にし、細かい汚れを落としましょう。スポンジや歯ブラシを使うと簡単に汚れ落としができます。汚れ落としをした後は、きれいな水でしっかりすすいで、水分を拭き取ってください。
4.キッチンの掃除方法:ガスコンロ
ガスコンロの掃除方法をご紹介します。
4-1.五徳を取り外して掃除する
五徳は焦げつきや頑固な汚れが残りやすい場所であるため、スポンジや歯ブラシを使ったこすり洗いがおすすめです。大さじ1程度の重曹を200miの水に溶かしたものを鍋に入れ、五徳を10分ほど煮沸してください。火を消してから2時間放置すると、汚れが落としやすくなるでしょう。汚れが残っている部分をこすり洗いし、きれいに拭き取ってください。
4-2.頑固な汚れは重曹ペーストを使用する
焦げつきなど頑固な汚れが落ちない場合は、重曹を練ったペーストを使用し、こすり洗いをしましょう。入浴用のナイロンタオルは表面がでこぼこになっており、焦げつきを効率よく落としてくれます。長くて使いにくい場合は、ナイロンタオルをカットして使いましょう。
4-3.天板の汚れを拭き取る
ガスコンロは、天板にも汚れが付着します。重曹水やセスキ炭酸ソーダ水をスプレーし、キッチンペーパーやラップで覆って時間を置いた後、拭き取り掃除をしましょう。掃除後、乾いた布で洗剤成分を拭き取ると、ムラなく仕上がります。
5.キッチンの掃除方法:魚焼きグリル
魚焼きグリルは、油や汚れがこびりつきやすい場所です。悪臭の原因にもなるため、徹底した掃除を実践しましょう。
5-1.網は外してスポンジでこすり洗い
魚焼きグリルの網は、使ったらすぐに洗うことが大切です。網を外し、切り込みを入れたスポンジでこすり洗いをしましょう。こびりついた汚れが落ちない場合は、シンクにぬるま湯を張り、重曹を溶かして30分ほどつけておきます。汚れがふやけてから、スポンジでこすって落とし、しっかりすすいで乾かしてください。
5-2.水と片栗粉を使って汚れを剝(は)がす
水を使って調理するタイプの魚焼きグリルは、水に片栗粉を大さじ2程度溶かし、温かいうちにトレーへ流し込みます。冷めたころに片栗粉が固まり、剝がすだけで簡単に汚れを取り除くことができるでしょう。
5-3.水と重曹を使って汚れを剝がす
水を使わずに調理するタイプの魚焼きグリルは、使用後まだ温かいうちに重曹水を流し込みましょう。冷めたころに、重曹が油や汚れを溶かし、するっと落とすことができます。重曹は消臭効果もあるため、悪臭対策にもおすすめです。
6.キッチンの掃除方法:電子レンジ・オーブン
電子レンジとオーブンは、蒸気を活用して掃除をする方法がおすすめです。
6-1.耐熱容器を準備する
耐熱容器に、1カップ程度の水と大さじ1の重曹を用意しましょう。蒸気が充満する程度に加熱し、5分ほど時間を置いてから内部の拭き掃除を始めてください。耐熱容器に入れておいた重曹水をスポンジにつけ、こすり洗いをするときれいになります。
6-2.悪臭対策にはクエン酸が有効
クエン酸は、悪臭対策に有効です。重曹水と同じ手順でクエン酸水を耐熱容器に作り、加熱して時間を置きます。クエン酸がない場合は、柑橘(かんきつ)系果実の皮を代用しても構いません。電子レンジやオーブンに付着した臭いを、自然に消すことができます。
7.キッチンの掃除方法:シンク
シンク内は、水垢やカビが発生しやすい場所です。こまめに掃除をし、衛生的な環境を維持しましょう。
7-1.クエン酸水でこすり洗い
シンクの水垢は、カルシウムが主成分です。カルシウムはアルカリ性であるため、クエン酸水で落とすことができます。クエン酸水をシンク内に吹きつけ、5分ほど時間を置いてからこすり洗いをしてください。汚れがひどい場合は、クエン酸水を吹きつけた後、キッチンペーパーやラップで覆うと汚れが溶けやすくなります。
7-2.細かな部分は歯ブラシでこする
金属部分やシンクの隅などは、歯ブラシを使ってこすり洗いをしましょう。重曹をペースト状に練ったものを歯ブラシにつけると、金属のくすみも取り除くことができます。重曹成分が残らないようしっかりすすぎ、乾いた布で仕上げてください。
7-3.排水溝はクエン酸を使って掃除をする
排水溝は、つまりやぬめりが発生することがあります。放置すると部屋全体に悪臭が広がるため、こまめに掃除をすることが大切です。排水溝掃除には、クエン酸を使いましょう。クエン酸を排水溝にたっぷりとふりかけ、酢や熱湯をかけてください。排水溝にタオルをつめてからシンク内にお湯を張り、タオルを一気に引き抜くと、つまりを簡単に解消することができます。パイプ洗浄剤の使用もおすすめです。
8.キッチンの掃除方法:冷蔵庫
冷蔵庫内は、食品カスや液もれなどで汚れやすいものです。庫内の掃除方法を覚えておきましょう。
8-1.食品を取り出して中身をチェックする
冷蔵庫の掃除をする際は、食品を取り出してクーラーボックスなどに移動し、中身をチェックしましょう。賞味期限切れのものや腐敗しているものは処分してください。冷凍庫や野菜室も同様です。
8-2.庫内は重曹水で拭き取る
庫内の掃除は、重曹水をスプレーして拭き取る方法がおすすめです。汚れだけでなく、食品の腐敗臭なども取り除く効果があります。頑固な汚れは重曹ペーストでこすり洗いをしてください。カビが生えている箇所は、アルコールスプレーで消毒をし、乾(から)拭きで仕上げます。
9.キッチン掃除をプロに依頼する方法
キッチン掃除は、汚れがひどいほど大掛かりになります。プロの業者に依頼する方法も検討してみましょう。
9-1.隅々まできれいにしてもらえるのがメリット
業者に依頼するメリットは、キッチンの隅々まできれいにしてもらえることです。頑固な汚れも短時間ですっきり落とし、手間と時間を大幅に省くことができます。また、オプションで、汚れがつきにくい加工などをしてくれる場合もあるでしょう。
9-2.水回りの掃除実績が豊富な業者が安心
キッチンの汚れは、油・水垢・カビ・ホコリなどが複雑に絡み合っているため、簡単に落とすことができません。業者に依頼する際は、ハウスクリーニングを専門とする業者の中でも、水回りの掃除実績が豊富なところが安心です。汚れや場所別の掃除ノウハウを持っており、確実にきれいな状態にしてもらえます。
9-3.業者への依頼方法
業者への依頼は、ホームページの問い合わせフォームを利用してください。急ぎの場合は、電話での申し込みも可能です。事前に業者をいくつかピックアップしておき、クチコミなどで評判がいいところを探しておきましょう。複数の業者から見積もりを出してもらい、比較検討することが大切です。掃除方法やサービス内容を見比べ、納得できるところに依頼しましょう。
10.キッチン掃除でよくある質問
キッチン掃除に関する質問を集めました。
Q.五徳を煮沸する際は、どんな鍋でもいいのか?
A.アルミ製の鍋は避けてください。なるべく大きめサイズが使いやすいでしょう。五徳の煮沸には重曹を使うため、変色しにくいほうろうやステンレスが無難です。
Q.キッチン掃除は毎日やるべきか?
A.なるべく毎日こまめに行いましょう。油汚れは、温度が下がるとこびりついてしまい、落とすのに苦戦します。使ったら拭き取る習慣を持つだけで、汚れの定着を防ぐことができるでしょう。
Q.キッチン掃除をする際の注意点は?
A.手袋を装着し、肌荒れやケガに気をつけることです。重曹はアルカリ性であるため、肌への刺激となる場合があります。また、カビなどを吸い込まないように注意し、窓を開放して通気を維持し、掃除中はマスクを装着しましょう。
Q.どのような場合に業者へ依頼するべきか?
A.掃除に時間を割くことができない・頑固な汚れが落ちない・キッチン全体をリフレッシュしたいなどの場合、業者に依頼したほうが安心です。キッチンは範囲が広いため、全体を1人で掃除する場合、かなりの時間がかかるでしょう。業者なら費用はかかっても、短時間でキッチン掃除を終えることができます。
Q.重曹だけで汚れが落ちない場合はどうすべきか?
A.重曹にハンドソープを少し加えてみましょう。ハンドソープに含まれる界面活性剤が油や汚れを分解し、落としやすくしてくれます。ただし、洗剤成分が残っているとくすみや白濁などの原因となるため、汚れ落としをしたらきちんと乾拭きをしてください。
まとめ
キッチンに付着した油汚れや水垢は、放置すると頑固にこびりついて落ちなくなります。こまめに掃除をし、きれいな状態を維持することが大切です。場所別の掃除方法や便利な道具を覚えておき、掃除に役立ててください。1人では難しい場合や短時間で終えたい場合には、業者に依頼する方法も考えてみましょう。