12月に入り、そろそろ年末の準備を始める人も増えてくることでしょう。年末にはいろいろな行事がありますが、その中でも大掃除は新年をすっきりとした気持ちで迎えるためにも欠かせません。しかし、その一方で「掃除の仕方が分からないものがたくさんあり、悩んでいる」という人もいるでしょう。
そこで、今回は汚れやすいラグをきれいに掃除する方法を紹介します。

  1. ラグ掃除の必要性と難しさ
  2. ラグ掃除の方法
  3. ラグの掃除に関するよくある質問
  4. おわりに

この記事を読めば、ラグを自分できれいにする方法がよく分かることでしょう。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.ラグ掃除の必要性と難しさ

はじめに、ラグ掃除が必要な理由と掃除の難しさを解説します。ラグは他の敷物と何が違うのでしょうか?

1-1.ラグとは何か?

ラグとは、1畳以上3畳未満の敷物のことを指します。1畳未満の敷物は同じ素材であってもマット、3畳以上のものはカーペットと呼ばれるのです。ラグは、座卓やソファーの下など「フローリングむき出しだと、少し味気ない」と思われる場所に敷かれることが多いでしょう。また、畳などを保護するために敷かれることもあります。

1-2.ラグ掃除の必要性

ラグは、ウール・ポリエステル・コットン・麻などさまざまな素材のものがあります。夏向けのラグは毛足が短くサラサラとした肌触りのものが多い一方、冬向けのラグは毛足が長くふかふかとした肌触りのものが多いでしょう。大掃除の季節に使われているラグは、大抵冬向けのラグです。毛足の長いラグは暖かく防寒効果に優れていますが、ゴミが絡まりやすく汚れやすいというデメリットもあります。また、毎日スリッパや靴下、素足でラグの上を歩いているとどうしても汚れることは避けられません。色が濃いものは汚れが目立ちにくいのですが、定期的な掃除は必要です。

1-3.ラグの掃除が難しい理由

ラグの掃除が難しいのは、以下のような理由があります。

  • ラグのサイズが大きすぎて、家庭用洗濯機では洗うことが難しい
  • ラグの素材が分からず、どうやって掃除をしていいか分からない
  • ラグの毛足が長く、ホコリやゴミが取れにくい
  • 油性の汚れがついてしまい、取れない

しかし、これらのことは解決することができるのです。次の項で、ラグの掃除方法を解説しましょう。

2.ラグ掃除の方法

この項では、ラグ掃除の方法を汚れ別に解説していきます。ぜひ、参考にしてください。

2-1.基本の掃除方法

ラグについたホコリやゴミは掃除機で吸い取りましょう。この時、ラグの起毛を逆立てるように掃除機をかけると、ラグに絡みついたホコリやゴミもよく吸い取れます。1平方メートル当たり20秒くらい時間をかけてじっくり掃除機をかけていくと、ダニの死骸なども取れるでしょう。

2-2.しつこいホコリにはコロコロ

しつこく絡みつくホコリや汚れは、粘着テープ式の掃除用具、通称「コロコロ」が便利です。これも起毛を逆立てるようにしてかけていくと、掃除機では吸い取れなかったホコリや汚れも取ることができるでしょう。

2-3.コーヒーなどの水溶性のシミ

ラグの上で飲食をすれば、コーヒーや紅茶などをついうっかりということもあるでしょう。水溶性のシミはすぐに取ることが大切です。固く絞ったぞうきんでラグを叩くようにふきます。ついたばかりのシミならこれで9割は取れるでしょう。なかなか取れない場合は、中性洗剤をごく少量シミにかけ、固く絞ったぞうきんで拭きとったり、重曹を水で溶かしたものでぞうきんをゆすぎ、それで叩くように再度ラグをふいてみてください。中性洗剤をかけすぎると拭きとりが面倒になるので、注意しましょう。時間がたったシミほど落ちにくくなりますので、スピードが勝負です。

2-4.ガムなどのベタベタしたもの

ガムがべったりとラグに貼りついてしまったという場合は、食用油がおすすめです。食用油をキッチンペーパーなどにしみこませ、ガムの上からかぶせてつまみ取ってみてください。ガムが柔らかくなり取れやすくなるでしょう。

2-5.油性の汚れ

油性の汚れの場合は、ベンジンが有効です。ただし、シルクなどを使っているラグの場合は繊維を傷めてしまうので、クリーニングに出しましょう。ベンジンを使っても大丈夫なコットンや麻などの素材は、ベンジンをしみこませた布で叩くようにふいてください。なお、ベンジンは引火性が高い物質なので、ストーブなどの側で作業をしないように気をつけましょう。

2-6.丸洗い方法

ラグはカーペットよりは小さいので、丸洗いすることができます。家庭用の洗濯機でも洗えますが、1~2畳のラグはコインランドリーを利用すると便利です。乾燥までやって1,000円くらいですから、クリーニングに出すよりお得でしょう。ダニ落としにもなります。

2-7.ラグの臭い取り

ラグの臭いを取るには、重曹水が有効です。水500mlに小さじ1の割合で重曹を溶かしたものをスプレーし、可能ならばひなたに干してください。そうすれば、かなり臭いが取れます。

2-8.抜け毛やほつれについて

ラグの抜け毛やほつれは引っ張ってはいけません。ハサミで丁寧に切り取っておきましょう。引っ張ると次々と抜けてしまいます。なお、タバコで焦げ跡を作ってしまった場合は、よく似た色の布を充てるか、木工用ボンドで抜け毛をくっつけましょう。応急処置にはなります。

3.ラグの掃除に関するよくある質問

Q.ラグをきれいに保ち続けるコツを教えてください。
A.汚したらすぐにふきましょう。時間がたつほど落ちにくくなります。

Q.ラグはどうすればきれいなまま保管できるでしょうか?
A.ラグは可能ならば丸洗いした後、45リットルのゴミ袋などに入れて押し入れに保管するのがおすすめです。そうすれば、直射日光も当たらず色あせません。汚れたまましまわないように注意しましょう。

Q.重曹とクエン酸を混ぜたら泡が立ってきました。
A.化学反応なので心配はいりません。泡が汚れを落としてくれます。重曹は酸性の汚れ、クエン酸はアルカリ性の汚れを落とす効果がありますので、皮脂汚れがひどい場合などに用いてください。なお、裸足でラグの上を歩くと皮脂汚れが付きやすくなります。特に、小さい子どもがいるご家庭のラグは皮脂汚れが付きやすいのでおすすめです。

Q.ラグの色落ちが心配ですが、どうしたらいいでしょうか?
A.洗剤などを使う場合は、目立たないところでテストしてみてください。

Q.ラグはクリーニングに出せますか?
A.はい。出すことは可能ですが、特殊な織り方や総シルクだった場合は費用が高額になります。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回はラグの掃除方法を紹介しました。ラグの汚れはついたらすぐに落とすことが基本です。また、コインランドリーに持ちこめば丸洗い可能ですので、できれば1年に1度は丸洗いしましょう。なお、油汚れなどを落とすのにはベンジンが効果的ですが、ベンジンは可燃物です。ストーブの側などに置かないように注意してください。