今年も終わりが近づき、年末の風物詩である大掃除を計画している方も多いでしょう。大掃除はやらなければいけないことが多いので、効率よく掃除するにはスケジュールをしっかりと立てておくことが大切となります。せっかくの貴重な休みを、非効率的な掃除を行って無駄にするのは嫌ですよね。そこで、今回は効率的に大掃除を行うために知っておくべきことについてお話します。

  1. 大掃除とは?
  2. 大掃除だからこそしたいこと
  3. 大掃除のスケジュールについて
  4. 大掃除の方法について
  5. 大掃除に関してよくある質問

この記事を読むことで大掃除を行う際に知っておきたいことが分かります。用意すると便利なものなど、知っておいて損のない情報ばかりですよ!

1.大掃除とは?

1-1.大掃除ってそもそも何なの? 

普段は掃除をしないような場所まで念入りに行う、大がかりな掃除のことを大掃除といいます。特に、年の暮れなどに行うことが多いことから、大掃除=年末の掃除という意味もあるようです。そもそもなぜ年末に大掃除をするようになったのでしょうか?  実は、年末に大掃除を行うようになった原因を探るには、江戸時代にまでさかのぼる必要があります。

1-2.大掃除の歴史

江戸時代、幕府は大吉日とされた12月13日に「御煤納め(おすすおさめ)」という大がかりな掃除を行うようになりました。それにならって庶民たちも「煤(すす)払い」といって家の掃除を行うようになります。この行事が風習となり、大掃除と名前が変わったわけです。現在でも、寺社などでは12月13日に大掃除を行うことが多いといわれています。このような背景があるため、基本的に大掃除というのは日本独自の文化です。

1-3.いつ行う?

前述したように、文化的な面で考えれば年末、特に12月13日に行うべきものです。しかし、現代では大掃除は大がかりな掃除・片付け全般を指すようになっています。そのため、たとえば引っ越しの際に行う片付けなども大掃除ですし、ふと思い立って行うのも大掃除です。忙しい年末に時間をかけられなかったり、汚れを落としやすい春・夏に行ったりすることもあるでしょう。

2.大掃除だからこそしたいこと

2-1.大掃除の必要性

頻繁に掃除をしている方でも、家の中をすべて掃除することはできません。そのため、必ず1年丸々掃除できない箇所がいくつか出てくるのです。たとえば、換気扇などは毎日分解して掃除をしていては食事もままなりません。また、窓もすべてやろうとすれば非常に手間ですし時間もかかります。浴室の壁や天井・ベランダ・エアコン・冷蔵庫など、日常的な清掃に向かない場所があるのです。しかし、掃除が大変だからといっていつまでたってもやらなければ汚れてしまう一方となります。ですから、時間的な余裕のある時期に大掃除を行うことが重要となるわけです。

2-2.大掃除する箇所

大掃除するべき場所としては、以下のような箇所が一般的に挙げられます。大掃除をする際に参考にしてみてください。

  • エアコン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 浴室
  • 換気扇
  • ベランダ

2-3.カビ対策

大掃除のときには、ぜひカビ対策を行ってください。カビは一度発生するとなかなか除去しきれません。しかし、意外にカビ対策は軽視されがちです。浴室やキッチンまわりはもちろん、日当たりの悪い部屋や押入れなど、いたるところにカビのリスクがあります。大掃除の際にはジメジメとした場所をよく点検し、カビの除去と予防に取り組みましょう。

3.大掃除のスケジュールについて

3-1.スケジュールの重要性

大掃除は家をまるごと掃除する大がかりなものです。計画性もなく適当に始めるとダラダラと時間だけがかかり、期間内に掃除を終えることができなくなってしまいます。ですから、大掃除を行う前には必ずスケジュールを作成してください。

3-2.スケジュールの立て方

まず、どの場所から始めるかを考えましょう。場所によって、掃除にかかる時間が全く変わってくるからです。たとえば、台所や浴室の掃除を行う場合、頑固な油汚れやカビを落とすには時間がかかります。ですから、最初の方に手を付けるべき場所です。どこから始めるのが効率がいいのかを考えましょう。また、複数人で手分けして作業する場合には、割り当て方も考える必要があります。負担の大きい水回りなどに人数をかけるのか、あるいは場所ごとに分担するのかなど、それぞれの清掃技術や知識を考えて選びましょう。

3-3.注意点

スケジュールは紙などに書いておきましょう。頭の中だけで把握していると、段取りを間違えたり忘れたりしてしまうからです。また、掃除が終わった箇所はスケジュール表にチェックを入れるようにしてください。どこが終わったのかが分かりやすいですし、あとどのぐらいかかるのかを判断しやすくなります。
また、スケジュールはできるだけ守るべきですが、計画通りにいかないことも多いでしょう。ですから、少し余裕を持った計画を立てることが大切です。

4.大掃除の方法について

4-1.用意するもの

大掃除では家の中のいたるところを掃除するため、用意すべきものは多岐にわたります。以下の一覧を参考にしてみてください。もちろん、代用できるものもあるので、必ずしもすべてそろえる必要はありません。

  • 洗剤
  • 研磨剤
  • スポンジ
  • 雑巾(および、マイクロファイバークロスやタオル)
  • 軍手
  • ゴム手袋
  • 歯ブラシ
  • たわし
  • バケツ
  • ビニールラップ
  • キッチンペーパー類

ちなみに、ビニールラップは洗剤が流れ落ちそうになる場所に貼り付けることで液だれを防ぎ、汚れを落とす効果を高めるために使います。

4-2.大掃除のコツ

大掃除に限りませんが、掃除の基本は「上から下へ、奥から前へ」です。先に下から掃除をしてしまうと、あとで上の掃除をしたときにホコリなどが落ちてきてしまいます。また、家具などを動かした際に奥からホコリが出てくると、手前をもう一度掃除しなければなりません。こうした二度手間を避けるために、上から下へ、奥から前へ掃除をするわけです。

4-3.用意すべき洗剤について

用意するもので洗剤と書きましたが、洗剤と一口にいっても大きく3つにわけられます。中性洗剤・アルカリ性洗剤・酸性洗剤です。それぞれ落としやすい汚れが異なるので、1種類だけではなく、すべての性質の洗剤を集めておきましょう。どのような汚れにも対処がしやすくなります。基本的には台所用洗剤(中性)・セスキ炭酸ソーダ(アルカリ性)・クエン酸(酸性)の3つを用意しておけば問題ないでしょう。

4-4.注意点

洗剤を使用する際には注意しなければいけないことがあります。まずアルカリ性洗剤についてですが、アルミニウムには使わないようにしましょう。化学反応を起こして黒ずんだり水素ガスが発生したりして危険です。また、皮膚が荒れるので、ゴム手袋をして使う必要があります。
酸性洗剤も注意が必要です。一番危険なのは、塩素系漂白剤と混ぜると塩素ガスが発生することでしょう。塩素ガスは致死性が高く、かつては毒ガスとしても利用されました。水まわりの掃除中に誤って混ざらないように、使用時には注意しなければいけません。また、酸性という言葉から分かると思いますが、金属を腐食させる作用があります。金属に使用した場合はしっかりと拭き取らないと素材を痛めてしまうでしょう。

5.大掃除に関してよくある質問

Q.お風呂掃除はどこから手を付けるべきですか?
A.まずは壁や天井のカビに洗剤を塗布しましょう。次に浴槽・小物・床の順に掃除します。最後に壁や天井のカビを洗い流してください。水あかやサビには酸性洗剤が効果的です。

Q.換気扇掃除に使う洗剤は何を選べば良いのでしょうか?
A.油汚れにはアルカリ性洗剤が効果的です。セスキ炭酸ソーダ5gを500mlの水に溶かして使用してください。効果は落ちますが、重曹でも代用可能です。

Q.畳は水拭きできますか?
A.畳は水に弱いため、普段は水拭きはしない方が良いでしょう。しかし、すぐにから拭きをすれば問題ありませんので、汚れがひどいときには水拭きしても構いません。

Q.網戸はどうやって掃除すれば良いのでしょうか?
A.網戸は取り外してお風呂場で掃除すると簡単です。網戸を付けたまま掃除すると、汚水が壁やガラスに付着してしまうので避けましょう。

Q.会社の大掃除はどんな格好で行けば良いのでしょうか?
A.社風にもよると思いますが、事前に指定がない場合はスーツで出社してトイレや更衣室などで作業着に着替えるのが無難です。避けたいのはスーツのままで大掃除をすることでしょう。スーツが汚れてしまいますし、周囲も気を使ってしまいます。

まとめ

いかがでしたか? 今回は大掃除にまつわる基本的な知識をご紹介しました。大掃除は、普段掃除できていない場所を掃除する格好の機会です。ですから、面倒臭がらず、ぜひ大掃除に取り組みましょう。掃除箇所が多くなるので、事前にスケジュールを立てておくことが重要です。今回ご紹介したことを参考に、計画的な大掃除を行ってくださいね。