現在の住宅は床がフローリングというところも多いですよね。全室フローリングの場合もありますし、一部がたたみやカーペット敷きで残りがフローリングというところもあります。フローリングは汚れがつきにくいというイメージがありますが、べたつきに悩んでいる方も少なくありません。
そこで、今回はフローリング床のべたつきの原因や掃除方法をご紹介します。また、できるだけお金をかけずに床をきれいにする方法もご紹介しましょう。掃除機をかけるだけではフローリングはだんだんと汚れてきます。ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
- 床がべたつく原因は?
- ベタベタ汚れの掃除方法は?
- ワックスが劣化してきたら?
1.床がべたつく原因は?
まず始めに、床がべたつく原因の主なものをご紹介します。お心当たりのあるものもあるのではないでしょうか?
1-1.油汚れ
最近の家は、キッチンとリビングダイニングがつながっている造りのところが多いです。キッチンで料理をすれば、どうしても油は飛び散ります。しかも、床だけでなく細かな油の飛沫(ひまつ)が遠くまで飛ぶこともあるでしょう。これが、床に落ちればべたつきの原因になります。また、キッチンではいているスリッパでリビングやダイニングを歩きまわると、足の裏についた油がそのままそこらじゅうに散らばるでしょう。
1-2.足の裏の汗や皮脂
フローリングをはだしで歩きまわる方は少なくありません。特に、子どもは靴下をはいていると滑るので、はだしで歩かしているというお宅も多いでしょう。しかし、足の裏は汗や皮脂が分泌されています。それがフローリングにつくとベタベタした汚れになるのです。 特に、夏場は汗の量も多いので余計ベタベタするかもしれません。また、ペットを飼っている場合、犬や猫は肉球から汗をかきます。 それがべたつきの原因になる場合もあるでしょう。
1-3.湿気
フローリングの床は合板製のものがほとんどです。ですから、たたみやカーペットに比べると吸湿性が低いでしょう。また、フローリングの床には通常汚れ防止やツヤ出しのためにワックスが塗られています。このワックスには水をはじく効果もあるので、余計に湿気が吸い取られにくくなっているのです。ですから、湿度が高いと水分で床がベタベタすることがあります。「つゆどきになると床がベタベタする」と思っている方は、決して気のせいではありません。
1-4.ワックスの劣化
さて、フローリングに塗られているワックスは経年とともに劣化します。一般住宅では、2~3年で寿命が来るでしょう。すると、ワックスが粉状にはがれ落ちてくることもあります。これに水分が合わさるとベタベタとした汚れになるでしょう。場合によってはツヤがなくなったり汚れがフローリングに張りついて、全体的に薄汚れて見えたりすることもあります。このようになったら、ワックスのかけ直しが必要です。
2.ベタベタ汚れの掃除方法は?
では、このようなベタベタ汚れはどのようにすれば取れるのでしょうか? この項では、掃除方法の一例をご紹介します。
2-1.重曹水で皮脂汚れを落とす
エコな洗剤の代表格、重曹は油汚れを落とす効果があります。1カップの水に重曹大さじ2分の1を溶かした重曹水を作り、それで床を拭き掃除してみましょう。皮脂汚れがよく落ちてくれます。重曹のよいところは、人体に全く無害なところ。 フローリング用の洗剤もありますが、ペットや赤ちゃんがなめる危険がある場所には、できる限り使いたくありません。また、二度拭きは手間がかかります。 重曹水ならば二度拭きの必要はありません。また、重曹水は油で固まったほこりを落とすのにも大活躍します。台所のすみや家具の下などには、油で固まったほこりがこびりついていませんか? この場合も、重曹水をつけて拭きあげるとピカピカになります。
2-2.お酢やクエン酸で掃除をする
お酢やクエン酸を水で溶いたものでも、同じように汚れは落とせます。さらに、お酢は殺菌効果がありますので、フローリングを清潔に保ちたい方にお勧めです。ただし、食酢やクエン酸は酸性ですので、落ちるのはアルカリ性の汚れだけ。酸性の汚れは落ちませんので注意が必要になります。逆に、重曹は酸性の汚れを落とす効果が高いですので、バケツをふたつ用意してそれぞれの汚れで使い分けるとよいでしょう。割合は水1リットルに対し、お酢が大さじ2、です。臭いがありますが、揮発性のために乾けば消えてくれます。これも重曹と同じように体に無害ですので、安心して使えるでしょう。
2-3.食品を使った掃除は、仕上げ拭きを忘れずに
洗剤を使わないフローリングの掃除法として、お米のとぎ汁や古い牛乳、さらにおからでフローリングをこする方法があります。どれも食品に含まれる脂分を利用して汚れを落とす方法です。 油汚れは油で落ちるので、どれも有効な方法でしょう。ただし、これらの食品には、栄養分も含まれています。ですから、仕上げの水拭きなどをして成分を完全に落とさないと、カビの原因になるのです。
3.ワックスが劣化してきたら?
ワックスが劣化してきた場合は、完全に落としてからもう一度塗る必要があります。 ホームセンターに行くと、ワックスを落とす溶剤からワックスまで一通りそろっているでしょう。これらを利用すれば素人でもワックスの塗り直しは可能です。ただし、リビングダイニングなど広い面積を行うには、かなりの手間がかかります。部屋の一部だけワックスをはがして塗り直すということはできません。
また、ワックスはがしが不十分なまま、ワックスを重ねがけしてしまうと、汚れをワックスで床に張りつけているのと同じことになります。ですから、広い面積でワックスが劣化してきたなと思ったら、掃除業者に塗り直しを頼みましょう。その方がきれいに仕上がります。
なお、ワックスの劣化を放置しておくと、最終的にはフローリングの床板そのものが傷ついてしまうでしょう。そうなると、床板の張り直しが必要になることもあります。フローリングのリフォームは安く見積もっても、100万円単位の費用がかかるのです。ですから、ワックスが劣化したらできるだけ早く塗り直しをしましょう。ワックスは、単にフローリングの見た目をよくするだけのものではありません。傷や湿気から床板を守る役割も担って(になって)いるのです。
おわりに
今回はフローリング床のべたつきの原因と掃除法についてご紹介しました。 フローリングは、一見すると掃除がとても簡単に見える床材です。 ほこりや髪の毛などがからまることもありませんし、液体をこぼしてもシミになることもありません。ですから、つい掃除機をかけるだけで終わらせてしまいがちです。しかし、皮脂汚れや油汚れは着実にたまっていきます。
また、べたつきは時間がたつにつれて落ちにくくなるでしょう。毎日とはいいませんから、週に1~2度でいいので拭き掃除をしてください。
キッチンからリビングまで同じスリッパで移動すると、汚れをまき散らしていることになります。キッチンは家の中で最も床が汚れやすい場所です。ですから、キッチン専用のスリッパを用意して、そのほかへは履いていかないようにしましょう。滑り止めつきの靴下をはけば、皮脂で床がベタベタすることもありません。子ども用も売っていますので試してみてください。
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