お風呂のカビを予防するにはどうしたらよいのでしょうか。1日の疲れや汚れを落とすお風呂は、常に清潔な状態にしておきたいものです。しかし、カビが発生しやすいことから悩んでいる人も多いでしょう。「気がつくとカビが生えている」「毎日掃除をしていてもカビを予防できない」という悩みを、何とか解決したいものですよね。この記事では、お風呂にカビが生えやすい原因や予防方法・おすすめの予防グッズなどをまとめてご紹介します。
- お風呂のカビについて
- お風呂のカビ取りについて
- お風呂のカビは予防が必要なのか?
- お風呂のカビを予防する方法
- お風呂のカビ予防に関するよくある質問
この記事を読むことで、お風呂のカビにかんする悩みを解消できるはずです。ぜひ参考にして、カビから解放されてください。
1.お風呂のカビについて
まずは、お風呂にカビが発生する原因やカビの種類などを解説します。
1-1.カビとは?
カビは真菌と呼ばれる微生物の一種で、10億年以上前から地球上に存在しているといわれています。「菌糸」という糸状の細胞からなり、胞子によって増殖するのが特徴です。食中毒やアレルギーなどの原因になることもあるため、生活上で注意が必要な場合もあります。
1-2.お風呂に発生する原因
お風呂は家の中で最もカビが発生しやすい場所です。カビは湿度の高い環境を好むため、使用後は換気扇を回すなどしてカビ予防をしている人がほとんどでしょう。しかし、お風呂にカビが発生する理由は湿度だけではありません。カビが発生し、増殖する条件には湿度以外に「温度」「栄養」「水」があるのです。浴室ですから、湿度と温度が高く、水があるのは当然でしょう。「栄養」とは、浴室で体や髪の毛を洗ったときに飛び散る皮脂や石けんカスなどです。こういったものがカビの「エサ」となり、どんどん繁殖してしまいます。
1-3.種類
お風呂の発生するカビの種類には、以下のようなものがあります。
- 黒カビ:コウジカビ・ススカビなど。浴室内のさまざまな場所に発生し、取れにくい
- 赤カビ:「ルドトルラ」という赤色酵母の一種。臭いはなくヌルヌルしている
- 青カビ:アースリニウム・ペニシリウムなど。臭いの原因になることが多い
1-4.つきやすいところは?
特に水分が残りやすいのが、洗面器や椅子のくぼみ部分・鏡の裏・シャンプーボトルの裏などです。また、皮脂や石けんカスが飛び散りやすい床や壁・天井・目地部分・ゴムパッキンなどにもカビが発生しやすいため、より注意が必要でしょう。特に天井のカビは取り除きにくいため、そこから胞子を飛ばして増殖している可能性があります。
2.お風呂のカビ取りについて
お風呂のカビにかんする困りごとや掃除方法などをご紹介しましょう。
2-1.掃除の必要性
お風呂は毎日掃除をするのが望ましいといわれています。その理由は、思っている以上に汚れがたまりやすいためです。「入浴後にシャワーで簡単に流すだけできれいになるのでは?」と思っている人も多いでしょう。しかし、そのままでは確実にカビや水あかの発生を招きます。こういった汚れは、放置しておくと悪臭や虫の発生を引き起こす原因になるのです。お風呂場は体を清潔にするための場所であるため、きれいな状態をキープしておきましょう。
2-2.困りごと
お風呂場のカビは簡単に取り除くことができません。市販のカビ取り剤を使っても取り切れないことがあるでしょう。しかも、取れたと思ってもまたすぐ発生してしまうため、掃除をするのが面倒になってしまう人も多いと思います。
2-3.おすすめの掃除方法
特に、何年も放置されたカビは奥深くまで入り込んでいるため、カビ取り剤を使用してもなかなかきれいになりません。そこで、おすすめなのがキッチンペーパーなどでパックする方法です。カビ取り剤をスプレーした箇所にパックしておくと液だれを防ぎ、奥まで浸透させることができます。半日ほどそのままの状態にし、シャワーで洗い流しましょう。ただし、ゴム部分などは傷んでしまう可能性もあるため、短めに時間を設定してください。
3.お風呂のカビは予防が必要なのか?
カビをきれいに掃除した後は、どうすればよいのでしょうか。
3-1.予防の必要性
前述したとおり、カビはいったん発生すると取り除くのが難しく、きれいになったように見えてもまたすぐに発生してしまいがちです。お風呂場はカビにとって絶好の環境であり、ほんの少しでもカビが残っているとあっという間に増殖してしまいます。増えれば増えるほど掃除が大変になるため、そうなる前に予防しなければならないのです。
3-2.予防のメカニズム
カビを予防するためには、カビを根元から取り除く必要があります。市販のカビ取り剤を塗布した後、色が消えたからといってすぐに洗い流してしまう人も多いでしょう。しかし、実際には20~30分は放置する必要があります。そうすることでカビ菌が根元から分解され、完全に取り除くことができるのです。また、カビは温度が25~28度、湿度が60%以上の状態で生育します。生育不可能な環境にするため、常に温度や湿度をコントロールしながら殺菌していく必要があるのです。
3-3.予防と掃除の頻度について
カビが好む温度は25~28度ですが、厳密にいうと0~50度で生息・繁殖が可能です。つまり、寒い冬でもカビは発生するため、カビ対策は1年中必要といえます。水あかや皮脂汚れなどがたまらないように、本来は毎日お風呂掃除をするのが理想的です。カビが根を張る前に掃除することで効果的に予防できるでしょう。毎日のお風呂掃除が面倒であれば、入浴後にそのまま掃除をしてしまうのが一番です。翌日まで放置してから掃除するよりも汚れが落ちやすいため、よりカビを予防することができます。
4.お風呂のカビを予防する方法
では、お風呂のカビを予防する方法を詳しくご紹介しましょう。
4-1.予防方法
カビを予防するためには、まずお風呂の使用方法を見直しましょう。入浴後、湯気や水分が残っているとカビが発生しやすいため、最後に冷水シャワーを浴室全体にかけて温度を一気に下げてしまってください。そうすることで、浴室が乾燥しやすくなります。また、換気扇を入浴後だけでなく24時間回しておくか、窓がある場合は開けておくようにしましょう。そのほかにも、以下のようなグッズを活用する方法もおすすめです。
- アルコール:月に1回、浴室の天井にスプレーしてふき取る
- くん煙剤:1~2か月に1回、容器に水を入れて浴室に置く
- バチルス菌のカビ予防剤:浴室の天井中央付近に取り付ける
いくらカビ取りを行ってもまたすぐカビが発生する場合は、天井に目に見えないカビが発生している可能性があります。上記のグッズを使って天井のカビを退治してしまいましょう。
4-2.気をつけること
換気扇に汚れがたまっていると、いくらつけっぱなしにしていても換気が十分にされません。換気扇の掃除も定期的に行うことを忘れないでください。換気扇にほこりがたまったまま放置しておくと、そこからカビが繁殖してしまうこともあります。特に浴室乾燥機能があるものは換気扇にカビが発生しやすいため、こまめな掃除が必要です。
5.お風呂のカビ予防に関するよくある質問
「お風呂のカビ予防について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.お風呂にカビが生えた状態を放置しておくと健康に害がありますか?
A.免疫力が落ちているときなどにカビの胞子を吸い込んでしまうと、アレルギー反応が出る可能性があります。特に、乳幼児や高齢者がいる家庭では十分注意が必要です。
Q.お風呂場でよく見かけるピンク色の汚れもカビでしょうか?
A.厳密にいうとカビではなく別の菌類です。カビよりも繁殖するのが早く、カビと同じ環境を好むという特徴があるため、発見した時点で対処する必要があります。
Q.お風呂を使用した直後にカビ取り剤を使用しても問題ありませんか?
A.カビへの密着度を高めるため、浴室内が乾いた状態で使用するのが望ましいでしょう。入浴後は浴室内に水分が残っており、液だれしやすい状態になってしまっています。
Q.お風呂場にカビを見つけた場合、強くこすれば落ちますか?
A.こすって落としても根が残っているため、すぐにまた再発します。カビ菌をより奥へ押し込んでしまう可能性もあるため注意してください。
Q.市販のカビ取り剤を使用する際の注意点は何ですか?
A.薬剤を吸い込んでしまうと人体に害が及ぶため、換気を十分に行いながらマスクを着用して使用してください。
まとめ
いかがでしたか? お風呂にカビが発生する原因や予防のポイントなどをまとめてご紹介しました。お風呂場は清潔な状態であるべき場所です。カビが生えていると見た目も不潔なだけでなく、健康に影響を及ぼす可能性もあるということを覚えておきましょう。生えてしまったカビをどのように取り除けばよいのか、予防するにはどうすればよいのか、ぜひこの記事を参考にして知ってください。