無垢材の家具は使いこむほど味が出てきます。合板の家具よりも高価ですが、一生ものということで奮発する方も多いでしょう。しかし、無垢の家具は合板の家具よりシミがつきやすいというデメリットがあります。そこで今回は無垢のテーブルについたシミの取り方についてご紹介しましょう。無垢のテーブルにシミがついてしまうと取れないというイメージがありますが、そんなことはありません。お手入れの仕方を知っていれば、いつまでもテーブルを美しくたもつことができるでしょう。無垢材のテーブルをお持ちの方は必見です。

  1. 無垢材のテーブルの特徴とは?
  2. 無垢のテーブルについたシミの取り方
  3. 無垢の天板は、なぜ汚れがつきやすいのか?
  4. アンティーク家具は観賞用?

1.無垢材のテーブルの特徴とは?

無垢材とは、一本の丸太から使う形に切りだした材木のことです。別名、1枚板ともいいます。無垢材のテーブルというのは、このような1枚板を利用したテーブルのこと。それに対し、何枚かの薄い板を張り合わせたり細かいチップをかためて薄い板でおおったりしたものを、合板といいます。家具に使われる木材はウォールナット(クルミ)やパイン(松)、ヒノキなど比較的柔らかい木材が使われることが多いでしょう。無垢材のテーブルの特徴は、使いこむほど味が出ることです。合板のテーブルは、何年使っても傷が増えたり古びたりするだけで色味などは変わりません。しかし、無垢材のテーブルは使うほどに色味が変わり、時間とともに風合いが出てくるでしょう。

また、無垢材のテーブルは合板のテーブルに比べると格段に長持ちします。世の中には100年以上前に作られたアンティークの家具も出回っていますが、当然ながらすべて無垢材です。また、親から子へと家具を受け継がせることもできるでしょう。ですから、値段は高いですが一生ものの家具として奮発するだけの価値は十分にあります。しかし、その反面無垢材のテーブルは合板のテーブルに比べると水分が染みこみやすく熱に弱いでしょう。ですから、熱いものを置いたり水分をこぼしたりするとシミになりやすいのです。

無垢材のテーブルは使い込むほど味が出てくるんですね。
はい。そして、合板のテーブルより長く使うことができます。

2.無垢のテーブルについたシミの取り方

この項では、無垢のテーブルの天板についてしまったシミの取り方についてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

2-1.シミを予防する方法

無垢材のテーブルにとって、油や水分は大敵です。ですから、水や調味料をこぼしたら乾いたふきんでよく拭き取りましょう。こぼしてもすぐにふけば、シミにはなりにくいのです。また、無垢材は熱いものを置くと天板がそりかえってしまいます。そのため、熱い鍋やカセットコンロを使う場合は、必ず鍋敷きなどを敷いてください。しかし、食べこぼしを完全に防ぐことは難しいでしょう。ですから、テーブルクロスを1枚敷くとシミをだいぶ予防できます。透明のビニール製のものを敷けば、色合いが見えなくなるということもありません。

2-2.濃い石けん水でシミを落とす

シミがついてしまったという場合は、まず濃い石けん水でシミを落としてみましょう。少量の水をシミにかけて、石けんのかたまりでこすれば濃い石けん水ができます。その石けん水でシミをこすってみてください。色の薄いシミですと、これできれいになることもあります。シミが取れたら、ぬれた台ふきでしっかりと石けん水をふき取り、その後改めて乾いたふきんで水気をふき取りましょう。

2-3.サンドペーパーでこする

無垢材は、前述したように1枚の板でできています。ですから、表面を多少削ったところで問題ありません。カレーなど色の濃いものやコップの輪ジミなどは1000番台の細かいサンドペーパーで削り取ってしまいましょう。サンドペーパーは番数が大きいほど目が細かくなります。ですから、あまり小さい番数のサンドペーパーを使うと、ささくれてしまうので気をつけましょう。サンドペーパーでシミを削り取ると、表面の塗料も落ちてしまいます。ですから、サンドペーパーをかけたら必ずワックスもかけましょう。家具を販売している店舗で販売されていますし、無垢材の家具を買うとお手入れ用品として勧められることもあります。ワックスはオイル状のものや固形状のものなどの種類がありますが、使いやすいもので構いません。サンドペーパーは必ず木目に沿ってかけましょう。やみくもにかけると、かけた面が目立ってしまいます。

2-4.定期的に全面を削る

さて、シミになった場所をサンドペーパーでこすると、その部分だけ色が変わってしまうことがあります。1か所ぐらいならば目立たないかもしれませんが、複数箇所削ると目立つでしょう。ですから、定期的にテーブル全体にサンドペーパーをかけてください。サンドペーパーは力を入れてこすることはありません。木目に沿って軽くなでるようにかければ、表面は削れます。仕上げは、ワックスできちんと保護してください。年に1度くらいこのような処置をすれば、汚れが目立ってしょうがないということはないでしょう。

無垢のテーブルについた染みは削り取るのも1つの方法なんですね。
はい。長期間使った場合、専門の修理業者の全面を削ってもらいましょう。

3.無垢の天板は、なぜ汚れがつきやすいのか?

無垢材のテーブルは合板とは異なり、オイル仕上げ、ウレタン仕上げ、ラッカー仕上げの3種類のコーティングがされています。この中で最も汚れがつきにくいのが、ウレタン仕上げです。ウレタンとは合成樹脂のこと。合成樹脂の被膜が天板をおおってくれるので、熱や水分にも強いでしょう。しかし、その反面1度ウレタン樹脂が剥がれてしまうと、汚れや傷が一気につきやすくなり、しかも素人では修復が難しいのです。ですから、ウレタン樹脂は加工のものは、小さい子どもがいるご家庭などテーブルを汚しやすい家向きでしょう。オイル仕上げというのは、通常のワックスを天板に塗ったもの、ラッカー仕上げはウレタン仕上げとオイル仕上げの中間になります。オイル仕上げは天然の木目が一番生きる仕上げ方なので、人気があるのです。しかし、その分シミがつきやすいでしょう。オイル仕上げの無垢材テーブルを買う場合は、お手入れに手間がかかることを理解して購入してください。

オイル仕上げをした無垢材のテーブルは染みがつきやすいんですね。
はい。ですからこまめにお手入れができる人向きです。

4.アンティーク家具は観賞用?

無垢材のテーブルの中でも、100年以上たったものをアンティーク家具といいます。オシャレなものも多いので、人気が高いのですがアンティーク家具は新品の家具よりも手入れが大変です。特に、アンティーク家具に使われているラッカーやワックスはもう手に入らないものが多く、シミや汚れがついてしまえば取り返しがつかなくなります。ですから、アンティーク家具を購入したら観賞用にして、直射日光の当たらない部屋に置いておきましょう。使う場合は必ずテーブルクロスをかけて使ってください。

アンティーク家具は実用性が低いんですね。
はい。インテリアとして用いましょう。

5.おわりに

今回は、無垢材のテーブルについたシミの取り方についてご説明しました。合板製のテーブルは安価ですが汚れに強いというメリットもあるのです。ですから、無垢材のテーブルが欲しい方は、今の自分にお手入れをする暇があるかどうかよく考えてから購入してください。せっかくの無垢材のテーブルも、お手入れをしなければ汚れ場目立つだけのただのテーブルになってしまいます。逆に、お手入れさえこまめにしていれば、いつまでも美しく使えるでしょう。また、無垢材のテーブルは合板製のテーブルに比べると重いのです。ですから、大きすぎるテーブルを買うと床に傷がついてしまうかもしれません。そのため、下にじゅうたんやカーペットを敷くなど対策を立てて無垢材のテーブルを買いましょう。そうすれば、家もいたみません。