大切な服が虫食い被害にあっていたら本当にショックです。 穴があいた部分は修繕しなければなりません。 クローゼットやタンスの中は湿気がたまりやすいため、虫食い被害にあっている人は多いでしょう。 これから、防虫対策や害虫が発生しやすい環境、虫食い被害の補修方法について詳しく説明します。 虫食いを予防したい、衣類を守る方法を知りたい人はぜひ参考にしてください。

  1. 虫食いから衣類を守る方法
  2. 服を食べる害虫が発生しやすい環境
  3. 服の虫食い被害の補修方法
  4. まとめ

1.虫食いから衣類を守る方法

虫食いから衣類を守るには「原因」を知る必要があります。 虫食いが起こる原因をきちんと把握したうえで効率的な対策を立てていきましょう。

1‐1.害虫のえさとなる繊維

なぜ服が虫食いの被害にあうのでしょうか。 主な原因は「繊維を好んで食べる虫」の存在です。 服の繊維をえさにしている害虫がいます。 代表的な害虫は甲虫(こうちゅう)のヒメカツオブシ虫、幼虫のイガになるでしょう。それぞれおよそ5mmの小さな虫です。人の目ではなかなか確認できないサイズなので見逃してしまうことが多いでしょう。 害虫は家の中で繁殖する種類が多く、クローゼットやタンスの中で産卵します。 ホコリや繊維がえさになりますが、特に羊の毛でできている「ウール」は被害にあいやすいです。 ウールのほかにシルクも被害にあいやすいでしょう。 逆に、化学繊維は害虫のえさになりません。

1‐2.衣類を収納する前にキレイにする

虫食いから衣類を守る方法は、収納前に衣類をキレイにすることです。 食べもののカスやホコリがついている服ほど虫食いにあいやすくなります。 つい洗濯しないで収納してしまう人は多いでしょう。 けれども、長期保管をする場合は必ずキレイにしてください。 徹底的にクリーニングをするのも、自宅で洗濯するだけでも虫食いの防止策になりますよ。 特に、衣替えの時期は次のシーズンがやってくるまでおよそ1年間収納することになるでしょう。 衣替えの時期は必ずキレイにしてから収納するという作業を習慣にしてください。 また、クリーニングに出すとビニール袋つきで返ってくるはずです。 ビニール袋をつけたまま収納しがちですが、ビニール袋は必ずはずしてください。 なぜなら、ビニール袋は害虫を集めやすいからです。

1‐3.防虫剤を上手に活用する

「防虫剤をいれていたのに虫食いにあった」という人は多いです。 防虫剤をいれても虫食いにあうのは、上手に使っていない証拠になります。 防虫剤の効果が十分に発揮できていません。 基本的に、防虫剤はガスが発生する仕組みです。 害虫が嫌うガスが出ることで虫食いを防ぎます。ガスの濃度が薄くなってしまえば防虫剤の効果が出てきません。 よって、ガスの濃度を保つためにもクローゼットのすき間をなくしてください。 すき間からガスが流れ出すため、衣類の保管環境を再確認しましょう。 テープなどですき間をなくすと効果が十分に発揮できます。 定期的にクローゼットの中にある空気を入れ替えることは大切です。 しかし、あけしめが激しいとガスが逃げてしまうので適度にしてくださいね。

2.服を食べる害虫が発生しやすい環境

2‐1.ホコリがたまりやすい暗い場所

害虫が発生しやすい環境をチェックしておきましょう。 基本的に、害虫は食べものカスやホコリが集まる場所を好みます。 よって、ホコリがたまりやすい暗い場所は要チェックです。 害虫が住みやすい場所を徹底的に改善してください。害虫の発生源をカットできます。また、虫食い被害が多い時期は3月~8月です。 湿気がこもりやすく、気候が温暖な時期に活動し始めるでしょう。 特に、5月~7月の梅雨時期は被害の発生率が高くなります。 ホコリがたまりやすく、暗い場所を中心に環境を見直していきましょう。 私たちの目では害虫の見わけ方が難しいです。 目で判断するのではなく、発生しやすい場所を断つことが大きなポイントになります。

2‐2.狭いすき間やタンス・戸棚の下と裏

害虫の多くは飢餓に強いです。幼虫は半年~1年も生きのびると言われています。 気候が暖かくなると屋外に飛んでいき、デイジーやヒマワリなどの蜜を吸うでしょう。そして、再びホコリがたまっている室内に住みつきます。 せっかく屋外に飛んでいっても戻ってきてしまうのがやっかいです。 ホコリや食べもののカスのほかにも、カツオブシや粉ミルク、生糸、絹織物などがえさになります。 特に、狭いすき間に寄生しやすいでしょう。 狭いすき間は人の目に触れにくい場所です。邪魔がはいらず住みかにはぴったりの場所になります。 また、タンスの中でも下やとびらの裏側などは害虫がひそみやすい場所です。 意外なところに住みつく傾向があるため、入念にチェックしたほうがいいでしょう。

3.服の虫食い被害の補修方法

3‐1.自分で補修する方法

虫食い被害にあった服の補修方法は主に、「かけはぎ」「かけつぎ」「あて布」になるでしょう。 裁縫経験がある人なら「かけはぎ」「かけつぎ」ができます。 高等テクニックですが、上手な人は穴がどこにあいているかどうかわからない仕あがりになるでしょう。 裁縫経験のない人でも共布(ともぬの)を利用して穴をふさぐことができます。 共布(ともぬの)を貼りつける方法はとても簡単です。 まず、共布(ともぬの)を準備して穴よりも少し大きめにカットしてください。 そして、穴にはめこみアイロン用接着剤で裏側につけます。 アイロンを10秒間ほどあてたら完了です。 小さい穴なら新品と同じ仕あがりになるでしょう。 共布(ともぬの)でもカバーできない場合は、専門業者に補修を依頼するのも1つの選択肢です。 穴の状態や服の種類を確認してから補修方法を選んでください。

3‐2.思いきって処分する

大切な思い出のある服でないかぎり、穴があいた服は思いきって処分してください。「まだ使えるから」と保管する人は多いですが、服はいつの間にか増えてしまうものです。 消耗品と思って捨てたほうが防虫対策にもつながります。 害虫の多くは狭きすき間を好むため、クローゼットやタンスは余裕にスペースをつくりましょう。 ぎゅうぎゅう詰めになると害虫の住みかが増えてしまいます。 穴があいている服はすべて捨てる、そして、収納スペースの余裕をつくる、一石二鳥の方法です。 また、処分する服は不用品回収業者に処分を依頼してください。 穴があいている服はリサイクルショップでも買い取ってもらえません。 処分したくても大量にあると近所迷惑になります。 不用品回収業者なら一気に大量の服が処分できるのです。 業者に依頼するときは必ず見積もりを確認してくださいね。 見積もり内容に納得したうえで依頼したほうが安心して処分できます。

4.まとめ

虫食いから衣類を守る方法や服を食べる害虫が発生しやすい場所、服の虫食い被害の補修方法について説明しました。いかがでしたでしょうか。 虫食いの原因はほとんどが繊維を好んで食べる害虫です。 害虫を駆除するにはクローゼットやタンスの中を清潔にしなければなりません。 そして、害虫が発生しやすい場所を根本的に取りのぞく必要があるでしょう。 発生源を断つことができれば、虫食いを恐れることはありません。 大切な衣類が安心して収納できるでしょう。 虫食いの特徴をしっかりつかんでおけば、上手に虫食いを防ぐことができます。 虫食い被害にあわないよう保管環境を整えていきましょう。