子供部屋の片付けがどうしてもうまくいかないという方も多いでしょう。散らかした子供の代わりに片付けるのも、なんだか教育できていない気がして将来不安ですよね。つい子供をしかってしまう気持ちも分かります。
ですが、接し方を変えるだけで、子供が自主的に片付けるとしたらどうでしょうか?
ほんの少し収納のやり方を変えるだけで、モノがきれいに収まるとしたら?
今回は子供部屋の片付けにかんする情報を徹底解説します。数分で読破可能ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

  1. 子供部屋を片付ける悩みの種って?
  2. 子供がモノを整理する方法
  3. 片付けられる子供になってもらうためには?
  4. 片付けられる空間作りの重要性
  5. 子供部屋の片付け便利グッズ
  6. 子供部屋の片付けにかかわるよくある質問
  7. まとめ

最後まで記事を読むことで、子供部屋を効率よく片付ける方法が分かります。片付けが苦手な人にも分かりやすくまとめていきますので、順を追って見ていきましょう。

1.子供部屋を片付ける悩みの種って?

子供部屋の片付けで悩んでいる方は、インターネットを見るだけでも非常に多いことが分かります。一体なぜ思うように片付けができないのでしょうか?

1-1.モノが多い

子供部屋の片付けが滞る理由の1つに、モノの多さが挙げられます。
子供部屋には、気付くと買った記憶のないモノがあることも多いでしょう。子供は友だちとおもちゃのパーツを交換したり、お菓子の付録をこまごまと集めていたりするものです。大人からすると「これ何?」という首をひねるモノも、子供からしたら立派な宝物となります。
子供は新しいモノに興味が尽きません。
恐竜の人形1つで、倒すべき相手が無数に増えていきます。子供は自分のモノに囲まれているので気に留(と)めませんが、はたから見ると床の踏み場がないこともあるでしょう。

1-2.子供特有の片付かないモノとは

どこに戻したら良いのか、子供部屋を一見して分からないモノは、子供が片付けにくいと覚えておいてください。おもちゃは箱や収納先がないと遊んだまま放置してしまいますし、読み終わった本を戻す棚がなければ、取りあえずそこに置いておきます。
困るのが勉強道具で、鉛筆や消しゴムをはじめ、シャーペン・ボールペン・分度器・定規・コンパス・シャーペンの替え芯など、子供が持っている勉強道具は想像以上に多いです。

1-3.子供部屋が片付かないことのデメリット

子供は無意識のうちにモノを避けて手や足を動かす癖が付くため、余計なことに頭を常時使っていることになり、集中力が続きません。子供部屋の机で勉強をしていても、視界におもちゃが転がっていては、ついつい手が伸びてしまいます。
習慣は幼いころから付いていくので、ほったらかしにしていると物事に集中できないまま育ってしまう可能性もあるでしょう。

2.子供がモノを整理する方法

この項では子供の特性を踏まえ、子供部屋の収納を考えていきます。年々増えていく洋服の扱いや断捨離のコツについても触れますので必見です。

2-1.おもちゃの取捨選択方法

2-1-1.1歳~3歳(幼児期)

買ったおもちゃをすべて与えていては片付けできなくなります。子供部屋の中に限らず、毎日遊んでいるモノ以外は押し入れなどにしまっておき、子供があれもこれもと中途半端に興味を持たないよう配慮してあげましょう。「飽きてきたかな?」と感じたときに出してあげれば、子供も新鮮な気持ちで熱中できます。

2-1-2.3歳~6歳(幼稚園児~小学校低学年)

子供部屋にある自分のおもちゃを覚えてくるので、片付けを教える良い時期でもあります。1つのジャンルにつき収納ボックスを1つ用意してあげ、「おもちゃがあふれないようにね」と限度を教えておきましょう。前もって伝えておくことで、あふれてきたら取捨選択させることができます。

2-1-3.小学校高学年

この年代になると好き嫌いがはっきりとしてきます。ゲームや本など自分好みにおもちゃをそろえていくので、子供部屋に収納できるスペースを教えてあげましょう。限られた空間の中に置けるおもちゃを自分なりに選んで収納していくようになります。

2-2.子供部屋に置くべきモノと置かなくても良いモノ

大人目線では「これがあると便利かな」と思っても子供部屋に勝手に置いてはいけません。子供と一緒にお店に行き、「どう思う?」と意見を聞くようにしてあげてください。一緒に選んでいる感覚を持たせることで、インテリアを考えるようになり、子供の創造性を育みます。

2-3.洋服の片付け方法

子供が片付けしやすいように詰め込みすぎないようにしましょう。目安としては2割の余裕を持たせてください。子供が自分で片付けるようになるコツは、

  • 引き出しごとに衣類を分ける
  • 子供好みのチェストを用意してあげる
  • 自分で取り出せるよう高さを低くしてあげる

といった3点を気にかけてください。大人にあこがれて背伸びした衣装棚を求める子供もいますが、使いやすさを考えさせ、子供部屋の用途に見合うデザイン・機能のある商品を選びましょう。

2-4.子供の断捨離のコツ

子供はいろんなモノを大切にしています。大人からすると雑多に見えるすべてが宝物です。そんな子供に断捨離の精神を芽生えさせるには、まずはカテゴリー別に分けましょう。
ぬいぐるみの箱・人形の箱・ゲーム類の箱と別々にすることで、子供も自分がどのくらいモノを持っているのか把握できます。
把握したところで、今度は優先順位を付けて処分させてください。
「捨てる」とすると嫌がる子供もいるので、「知らない人に譲る」としましょう。本当に寄付センターに送る・あるいは売るのも1つの手です。一緒にリサイクルショップで中古品を見るなど、子供にモノの流れを教えてあげると見識も深まります。
なお、断捨離するときは、後日「あれがない!」と子供が騒ぐことのないように、面倒でも1つずつ必要なのかいらないのか聞いてあげてください。ぬいぐるみなど処分をしにくいモノは「この中で一番いいの選んでみて」と聞くと、スムーズに断捨離できます。

3.片付けられる子供になってもらうためには?

子供部屋を我が子が自分で片付けてくれるのが理想であり、本来の形だと思いませんか?
この項では、子供が自発的に片付ける方法について書いていきます。

3-1.片付けられない子供の特徴

片付けられない子供は、

  • やり方が分からない
  • 軽度の発達障害
  • 親の影響

といった3つが原因の可能性が高いです。最初はやり方が分からないのは当然ですから、少しずつ教えてあげることで片付けができるようになります。ですが、軽度の発達障害ですと、机に入らなければ机の下に置き、棚に収まらなければ棚の上に載せるといった方法でしか片付けができません。大切なモノを判断できず、種類別に分けたり、急にモノが増えたりすると対応できないのです。とはいえ、理解するのが少し遅いだけですので、精神科を受診しつつゆっくりと片付けを教えてあげましょう。
また、子供が整理整頓(せいりせいとん)する必要性を感じないとき、親の悪影響が懸念されます。自宅は汚く、親も掃除をしないため、モノが散らかっていても違和感を抱かないのです。改善するには、子供部屋・自室を掃除している姿を見せて、自主的に動くのを待つしかありません。

3-2.いつごろから片付けを教えるか?

子供に片付けを教えられるのは3歳前後からとなります。話すことを理解して動くことができるため、子供部屋にあるモノの出し入れなど簡単な片付けから教えていきましょう。なるべく短い時間で済ませられる作業をおすすめします。
なお、1歳でも片付けを教えることはできますが、子供がごみ箱等にモノを投げ、入ったら褒めるといった感覚的なものです。

3-3.片付けられる子ってどんな子?

子供は親を観察しているため、掃除する親の姿を見ていれば整理整頓するようになります。つまり、子供が片付けられるかどうかは、親を見れば分かるということです。片付ける子供は、モノを適切な場所に戻すことで得られる光景(きれいな子供部屋)や気分(達成感など)をメリットに感じ、物事を整理して進めることを習慣付けるようになります。

3-4.何から教えれば良い?

最初は子供部屋の1箇所に限定して片付けを教えましょう。机の上でも構いません。
始めは一緒に片付け、優しく方法を教えてあげてください。大切なのは最後までやり遂げることで、子供が片付けを終えたら、きれいになった場所を示してきちんと褒めてあげましょう。要するに、褒めて伸ばすわけです。
片付けをほっぽり出して遊んでいても、最初は怒ってはいけません。「片付けてから遊ぼうね」と諭し、子供に片付けの必要性を自覚させましょう。

3-5.NGワード

子供部屋でついつい口を突く「片付けなさいよ」「遊んだら元に戻さないとダメでしょ」という言葉ですが、実はNGワードです。毎日散らかし放題の子供をしかりたくなる気持ちも分かりますが、頭ごなしに言ってはいけません。

  • なぜ片付けなくてはいけないのか
  • 元に戻さないとどんな困ったことが起こるのか

といった理由をかみ砕いて教えてあげる必要があります。怒られたから片付けるでは自主性が育ちません。何がいけないことなのか分からないまま取りあえず従っているだけです。
たとえば、収納ボックスを与えるときに「ここはぬいぐるみのおうち」ということを伝えておくと「おうちに帰してあげないとおやすみできないよ」と教えることができます。
ほかにも、片付ける場所を子供と一緒に考えておくことで、「これはあそこにしまうモノでしょ?」と気付かせることができるのです。

4.片付けられる空間作りの重要性

子供部屋の片付けが滞る原因は、何も子供だけにあるとは限りません。モノを収納しやすい環境を作ってあげることが大切です。

4-1.片付けがしやすい空間とは

子供が一目見て何をどこにしまえば良いのか分かる空間を作ってあげましょう。
大切なのは目の高さです。子供は目に見えるモノに意識を向けているので、自分よりも高い・低い位置には関心がありません。片付ける方法を教える前に、まずは子供部屋を片付けやすい場所を変えてあげましょう。

4-2.子供が片付けやすい収納のコツ

色・絵・形など、認識しやすい特徴の収納スペースを用意してあげることが大切です。
たとえば、本をしまう棚はマガジンラックにすると、表紙が半分見えているので必要なときに取り出しやすく、読み終わったらきちんと元に戻せます。
おもちゃ箱はカラフルな収納ボックスを採用して、絵の描かれたラベルをはってあげると、おもちゃをどこに片付ければいいのか一目瞭然(いちもくりょうぜん)です。あえて色に統一感を持たせなければ、子供は片付ける先を色でも判別できます。

4-3.重要な習慣付け

あまり厳しく決まりを作ってしまうと逆効果になりかねません。そこで、ざっくりルールを採用しましょう。「おもちゃ箱にきちんと戻してふたを閉める」というのはやめて「おもちゃ箱に戻せば良し!」とするのです。ふたも取ってしまいます。
すると、

  • ふたを開ける
  • おもちゃをしまう
  • 収納の仕方を考える
  • ふたを閉める

といった4つの動作が1つになります。
おもちゃはこんもりと箱の縁から顔を出しますが、おもちゃ箱に収まっているので子供部屋が散らかっている印象はないでしょう。手間を省略してあげることで、子供は片付けを進んでおこないます。まずは「遊んだら片付ける」ということを習慣付け、片付けの仕方は段階を踏んで教えていくのがポイントです。

4-4.収納の工夫

子供が楽しく片付けできるように工夫してあげましょう。子供はかわいいモノが好きです。小物入れやタンスの底には色付きの包装紙を敷き、白一色のような味気ない雰囲気をなくしてください。もし子供部屋に色味がなければ、いっそのこと壁紙を換えましょう。
そのほか、おもちゃ箱にもキャラクターの絵が描かれていると、子供は喜んでモノを片付けます。好きな色やアニメを聞き、子供と一緒に収納道具を買いに出かけることがおすすめですね。

5.子供部屋の片付け便利グッズ

最後の項では、子供部屋に使える収納グッズをご紹介します。基本的には子供部屋や子供の性格に合わせて選ぶのが好ましいですが、ぜひ参考までにご覧ください。

5-1.収納グッズ

モノの多い子供部屋ですが、収納グッズを賢く採用すると空間を広く演出可能です。
インテリアショップのIKEAをはじめ、お近くの100均にも、子供部屋に使えるさまざまなアイテムが並んでいます。
たとえば、A4サイズのファイルボックスを平積みでなく縦置きで3つ並べると、用途別に書類を分けられる収納グッズの誕生です。ラベルをはると、さらに効果的でしょう。
収納できるアイテムは必ずありますので、子供が持っている何が多いのか、今一度確認してみてください。

5-2.おもちゃ箱

子供が幼いころは、楽しく片付けできるカラフルなおもちゃ箱にしましょう。成長してきたら、外から見て中身が分かるように透明で大きめのおもちゃ箱をおすすめします。
そのほか、壁にカゴをかける収納術もおすすめです。収納スペースを確保でき、見た目にもかわいらしいインテリアを演出できます。

5-3.ポールハンガー

帽子やかばんをはじめ、コートなど上着を引っかけることができるツリー状のスタンドです。スリムですので置き場所に困らず、外から帰ってきて手軽にモノをかけることができるため、衣類がベッドに放り出される散らかりの原因を防止できます。2000円前後から購入できるので、子供部屋に1つ購入してみてはいかがでしょうか。

5-4.つっかえ棒と空き箱

子供用とはいえ、収納家具はすべて1からそろえると予算がかさみます。棚同士につっかえ棒を渡すと即席のハンガーラックになり、高さを整えてあげれば子供専用の洋服棚が完成です。
そのほか、空き箱を切って包装紙で見栄えを整え、引き出しの仕切りにするのもおすすめします。アイデア1つで収納グッズは作成可能ですので、ぜひ試してみてください。手作りだと子供も喜んでくれますし、デザインにも自由が利きます。

5-5.グッズ選びのコツ

最終的に片付けをするのは子供ですので、必要なチェストや道具はある程度選ばせてあげましょう。自分で選択したモノには愛着がわきやすく、きれいな状態を保とうとします。
また、購入の際に「いつもお部屋きれいにしようね」と言っておくと、あとで掃除を促すときに子供の理解を得やすいです。

6.子供部屋の片付けにかかわるよくある質問

この項ではインターネットを介して寄せられるお問い合わせ内容をまとめてみました。子供部屋の片付けについてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q.子供が一向に片付けないのですが、何か方法はありませんか?
A.片付けの何が嫌なのか一度子供に聞いてみることをおすすめします。一体何が面倒くさいのか知れば改善点が分かりますので、必要に応じて収納グッズを購入してください。しかるのではなく聞くということは意外と盲点です。真面目に尋ねるとふざけて話さないときもありますが、何度か回を重ねると、子供はふとしたときに本音を教えてくれます。

Q.片付けはするのですが、どうも時間がかかりすぎるように感じるのですが?
A.片付けが終わったとき、ぜひ褒めてあげてください。もし嫌な気分で掃除していたら、いくらたっても効率は良くなりません。子供の教育には「楽しさ・達成感・喜び」の3点が大切です。適切に与えてあげることで、子供は自ら成長していきます。

Q.片付ける前に散らかす癖があるのですが、直す方法はあるのでしょうか?
A.おそらくおもちゃの量が多いのだと思います。1つを手にしても別の何かに興味が移り、今度はその隣に手が伸びているのです。
よろしければ、記事で述べた断捨離を子供と一緒に実行してみてください。

Q.片付けずに次から次へとおもちゃを出していくことへの対処法はあるのでしょうか?
A.大人からすると散らかし続けているように見えますが、そもそも子供にとっておもちゃは遊ぶモノであって片付けるモノではありません。ここで「片付けなさい」としかっても、ただ首をかしげるだけです。遊んでいるときはとことん散らかすことを許し、遊びが終わったら、片付けることを教えましょう。広範囲におもちゃが散っていれば片付けの労力は子供に返ってきますから、自(おの)ずと遊び方を学ぶようになります。

Q.最初に片付けを教えるコツは?
A.子供と片付けするモノ・場所を分担すると良いです。パートを分けて一緒に片付けることで連帯感を抱き、片付けたあとに「やれた!」という思いが増します。もちろん、このとき一緒に喜んであげることが重要です。

まとめ

最後まで記事をお読みいただき、誠にありがとうございます。
子供部屋の片付けについて駆け足で解説してきましたが、いかがでしょうか?
片付けは子供の成長にかかわる重要な事柄です。くれぐれも「こんなの教えなくても分かるでしょう?」などと意地悪を言わず、子供に優しく教えてあげてください。
子供にとって学ぶべき先生は親であるあなたになります。
子供は敏感です。怒るだけ怒って自分は何もしていないようでは見抜かれ、子供は言うことを聞きません。衝突することを防ぐためにも、子供部屋のレイアウトやインテリアを一緒に考え、片付けをしていきましょう。