「食べ物や飲み物をこぼして染みができてしまった」「長年使っていて皮脂汚れが目立ってきた」など、ソファーの汚れをなんとかしたいという方は多いでしょう。ソファは汚れやすいものですが、丸洗いするわけにはいきません。かといって、汚れを放置しておくと、見た目が悪くなるだけでなくソファーの寿命が短くなる可能性もあります。ソファーをきれいに保つためには、素材や汚れの種類に合わせた掃除やメンテナンスが大切です。
そこでこの記事では、ソファーの素材ごとに汚れの落とし方を紹介していきます。
- 布張りソファーの汚れを落とす掃除方法
- 革張りソファーの汚れを落とす掃除方法
- 合皮ソファーの汚れを落とす掃除方法
- プロの業者にソファーの掃除を依頼する方法
- ソファーの汚れを防止する方法
- ソファーの寿命を延ばすために
- ソファーの掃除方法に関するよくある質問
この記事を読めば、普段の掃除方法だけでなく、付いた汚れの落とし方までよく分かります。ソファーの汚れに悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。
※この記事は約10分で読むことができます。
1.布張りソファーの汚れを落とす掃除方法
ソファーは使われている素材ごとに掃除方法が違います。この項目では、布張りソファーの掃除方法を確認しましょう。
1-1.布張りソファーの基本的な掃除
まず、毛先の柔らかいブラシなどで汚れを落とします。その後、掃除機でホコリや細かいゴミを吸っていきましょう。
次に、40度くらいのお湯に浸したタオルで拭いていきます。表面をやや強めに撫(な)でて汚れを落とすのがコツです。
1-2.食べ物や飲み物による染み抜きの方法
まずは、ぬるま湯に食器用中性洗剤を3〜5%の濃度になるように溶かした液体を作ります。次にその液体に浸したタオルで、染みの部分をたたきます。仕上げに、お湯に浸けてから絞った布で拭き取ります。
お茶の場合はアルコール・エタノールなどで拭き取りましょう。また、カレーの場合は酢・アルコール・エタノールなどで染みを拭き取ります。
チョコレート・牛乳の場合は布にベンジンをつけ、つまむようにして拭き取りましょう。
1-3.皮脂汚れや化粧品など油汚れの落とし方
油性の染みである口紅・インク・ペンの場合は、洗剤で掃除する前にベンジンや専用の染み抜き剤をつけて軽く叩きながら落とします。強くこすってはいけません。
染みの汚れが目立たなくなったら、水に濡らした後に軽く絞ったタオルで水拭きしましょう。さらに、仕上げとしてから拭きします。
乾拭きした後、十分な乾燥を促すためブラシを掛けましょう。また、布張り表面の毛を起こしておかないとソファーの外観が悪くなってしまいます。
1-4.経年の染みを取る方法
年月が経(た)ち過ぎて染みの原因がわからない場合、ベンジンを白地タオルにつけて染みを叩いて落とすようにしましょう。それでも、取れないときは染み取り用洗剤を吹き付けて歯ブラシなどで染みを追い出します。その後、乾いたタオルで吸い取りましょう。
仕上げに洗剤を残さないようにするため布で拭き取ります。
1-5.布張りソファーに洗剤を使うときの注意
ソファーを洗剤で掃除する場合に注意したいのは、必ずソファーの目立たない部分で洗剤や薬品類を試してから使うことです。色落ちや毛並みの乱れがないこと確かめてから作業しましょう。また、蛍光剤を含んだ洗濯用洗剤は変色の原因となるので、おすすめできません。
2.革張りソファーの汚れを落とす掃除方法
この項では、革張りソファーの汚れを落とす方法を汚れの種類別に紹介しましょう。
2-1.革張りソファーの基本的な掃除
基本的に革張りのソファーに洗剤の使用はおすすめできません。まずは掃除機でやさしくゴミを吸い取り、水に浸けて固く絞った布で表面を拭き、革専用の保護クリームを塗ることが長持ちの秘訣です。
2-2.革張りソファーの染み抜き方法
革張りソファーの染み抜きには、専用の洗剤を使いましょう。洗剤を浸けた布で染みを叩くようにして抜いていきます。染みが落ちたら、固く絞った雑巾で洗剤を落とし、仕上げに乾拭きしてください。範囲が広い染みや落ちない染みは、専門業者に依頼しましょう。なお、洗剤を使う場合は色落ちをしないか、目立たない場所で試してみてください。
2-3.洗剤を使うときは必ず確かめてから使う
洗剤を使って掃除をするときは、ソファーの目立たない場所で洗剤のテストをしてから使いましょう。特に、白っぽい色のソファーについた汚れは色落ちがないかを必ず確認するように。
革張りソファーを掃除するときにおすすめしたいのが、消毒用エタノール。消毒用エタノールは皮革の染料を落とさない程度に油性・水性どちらの汚れも落とせるからです。また、付着してすぐの汚れは、台所用中性洗剤を指につけて軽くこするだけで汚れを落とすことができるので試してみましょう。
3.合皮ソファーの汚れを落とす掃除方法
この項では、合皮ソファーの汚れを落とす方法を種類別に紹介します。
3-1.合皮ソファーの基本的な掃除方法
合皮ソファーの基本的な掃除方法は乾拭きです。雑巾やモップなどで乾拭きを行えば、ホコリなどは落とせます。なお、掃除機は合皮を傷める可能性があるので、使用しないようにしましょう。
3-2.皮脂や食べこぼしなど油性の汚れ
油性の汚れは、中性洗剤を3~5%ほど溶かしたお湯で固く絞った雑巾で拭いてください。汚れがついたばかりならば、これでほぼ落とすことができます。汚れが落ちたら、水ですすぎ同じように固く絞った雑巾で洗剤を落とし、最後は乾拭きで水気を拭き取ってください。
3-3.しつこい汚れの落とし方
中性洗剤では落ちないしつこい汚れは、合皮専用のクリーナーを使いましょう。また、メラミンスポンジやクリームクレンザーでも汚れをこすり落とすことができます。ただし、クレンザーやメラミンスポンジは合皮を研磨することになるので、まずは目立たないところで試してみて、合皮を傷めないことを確かめてみてください。
4.プロの業者にソファーの掃除を依頼する方法
この項では、業者にソファーの掃除を依頼するメリットや方法を紹介します。
4-1.ソファーを掃除してくれる業者は2種類
ソファーの掃除を依頼できる業者は大きく分けて2種類あります。1つは、ハウスクリーニング業者です。専用の洗剤を用いてソファーの汚れを落としてくれます。布張りや合皮のソファーならば、ハウスクリーニング業者に依頼しても、十分キレイにしてくれるでしょう。ソファーを運び出す手間がかからないのもメリットとなります。
もう1つが、家具業者です。本革のソファーなどお手入れに専門知識が必要な高級ソファーは、家具業者に掃除を依頼したほうが確実でしょう。この場合、ソファーは業者の元へ運ばれて掃除されるので、清掃料のほかに別途運搬費用が必要です。
4-2.長く使いたいなら定期的な掃除依頼がおすすめ
ソファーは使う頻度が多いほど汚れていくものです。カバーをかけても汚れを完全に防ぎきれません。ハウスクリーニング業者などに定期的に清掃を依頼すれば、ソファーの寿命を延ばすことができるでしょう。
4-3.ハウスクリーニングの業者はネットで探すと便利
ハウスクリーニング業者の多くが、サイトを開設しています。サイトを確認すれば、その業者のサービスの内容や価格が分かるはずです。また、予約もサイトからできる業者もあるでしょう。ソファーのクリーニング料金相場は数千円~1万数千円です。ほかの場所のクリーニングとセットにすればお得になるところもあります。
4-4.家具業者は販売店で紹介してもらえることも
本革に代表される高級なソファーは、購入する際、リフォームやクリーニングを行える業者を紹介してもらえることもあります。また、メーカーによっては自社に修理部門を持っているところもあるでしょう。高級ソファーのクリーニングを依頼したい場合は、販売店やメーカーに問い合わせてみてください。高級ソファーのクリーニングや修繕は1万円~が相場です。
5.ソファーの汚れを防止する習慣
癒しの空間となるソファーは、やはり長くきれいに使いたいですよね。この項目では、ソファーを長く使うために、汚れを防止する方法をご紹介します。
5-1.ソファーカバーを使う
ソファーを完全に保護したい場合はカバーを用意しましょう。
- ソファー専用カバー
- マルチカバー
- 安全ピン
使うものはこれだけです。ソファー専用カバーを掛けた後にさらにマルチカバーを掛けます。その後、安全ピンを止めたら終わりです。小さい子どもがいる場合は、安全ピンで止めた部分を壁側にするなどの配慮をしましょう。また、どちらのカバーも汚れたらこまめに洗濯してください。
5-2.ホコリ取りはこまめに行う
ソファーの汚れは、知らないうちについていることもあります。ですから、基本的な掃除であるホコリ取りはこまめに行いましょう。乾拭きをしたり掃除機をかけたりすることで、汚れを見つけやすくなります。
5-3.ソファーで寝ない
髪の毛には、皮脂や汚れが付着しています。ソファーで寝るとその汚れがそのままついてしまうでしょう。ソファーでは寝ないように心がけてください。
6.ソファーの寿命を延ばすために
この項では、ソファーの寿命を延ばすためにできることを紹介します。
6-1.日光が当たらないようにする
布張り・革張りどちらにしても、汚れより日焼けで退色・変色が先に目立つようになるもの。ソファーは直射日光が当たらないような場所に配置します。
また、こまめにメンテナンスや掃除をしましょう。布張りは掃除機を掛ける程度で十分です。
6-2.よほどの汚れでないかぎり洗剤は使わない
ソファーに対して知識がないまま洗剤を使うと被害が悪化します。ひどい場合は染みが大きくなってしまうことに。手に負えないときは業者に依頼しましょう。
6-3.本革ソファーは定期的にメンテナンスに出す
高級な革張りソファーは、定期的にメンテナンスに出しましょう。費用はかかりますが、個人では難しいクリーニングや修繕をしてもらえば長持ちします。
7.ソファーの掃除方法に関するよくある質問
この項では、ソファーの掃除方法に関する質問を紹介します。
Q.布張りソファーは水分が染みとなって残ることもあるんですか?
A.はい。また、水だけでも染みとなって残る場合があるので、掃除に使う水も最小限にとどめましょう。
Q.使っているソファーが合皮なのか本革なのか分かりません。
A.ソファーの下や裏についているタグを確認しましょう。また、本革は水を吸い込むので、どうしても見分けがつかない場合は水を数滴目立たない場所にたらしてみてください。
Q.ソファーに臭いがついてしまった場合、どうしたらいいですか?
A.布張りソファーの場合は、市販の消臭スプレーを使いましょう。本革、合皮にも消臭スプレーは使えますが、目立たない場所に吹きかけてみて、染みにならないかどうか確認してから使ってください。
Q.ソファーをこまめに掃除したら、寿命はどのくらい延びますか?
A.一概には言えませんが、見た目の劣化の進行を抑えることになるので2~3年延びることもあるでしょう。
Q.自分でソファーを掃除する場合、どのくらいの頻度で行えばいいですか?
A.1週間に2~3回行えば大丈夫でしょう。ソファーで飲食することが多い場合は、掃除機だけでも毎日かけるといいですね。
ソファーの汚れ・染み対策まとめ
今回は、ソファーについた汚れを掃除する方法を紹介しました。少々の汚れならば家庭用の洗剤などで落とすことはできます。経年によって取れなくなった汚れや臭いなどは、プロに依頼すればキレイになることもあるでしょう。ソファーを定期的に掃除すれば、いつでも気持ちよく使うことができます。