「絨毯(じゅうたん)の掃除方法が分からない」「間違った方法で掃除すると傷んでしまうかも……」と絨毯の掃除で悩んでいる方は多いでしょう。絨毯は目に見えない汚れがたくさんついているので、こまめな掃除が必要です。基本的な掃除方法などをきちんと把握しておけば、キレイな状態が維持できるでしょう。
本記事では、絨毯の正しい掃除方法などを解説します。
- 絨毯の基本的な掃除方法を解説!
- 汚れの種類別に掃除方法を紹介!
- プロに任せる方法も選択肢の1つ
- 絨毯の掃除に関してよくある質問
この記事を読むことで、絨毯の掃除方法とポイントが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.絨毯の基本的な掃除方法を解説!
最初に、絨毯に付着しやすい汚れや基本的な掃除方法について解説します。
1-1.絨毯には目に見えない汚れがたくさん
髪の毛・皮脂汚れ・ホコリ・ペットの毛・食べかすなど、絨毯にはさまざまな汚れがたくさん付着しています。中には、ノミ・ダニ・ハウスダスト・花粉など目に見えない汚れや虫も潜んでいるのです。直接肌に触れる場所だからこそ、常に清潔な状態にしておかなければなりません。特に、ペットや小さい子どもがいる家庭は絨毯の掃除が必要不可欠です。また、絨毯は飲み物や調味料をこぼすことが多いので、シミがつきやすい場所とも言えるでしょう。
1-2.絨毯掃除の基本は掃除機
絨毯の掃除は、掃除機をかけるのが基本です。毎日仕事や育児で忙しくしている方は、掃除機を上手に使って繊維の奥に潜んでいる汚れやハウスダストを吸い取ってしまいましょう。掃除機をかけるポイントは、最初に毛流れの反対方向からかけることです。絨毯によって毛がどの方向に向いて流れているのか異なるため、事前にチェックしてください。最初に毛流れの反対方向からかけることで、中に入り込んだホコリやゴミを取ることができます。そして、十字の残りの方向からかけていきましょう。反対方向からだけでは吸引しきれなかったゴミもさらに取り除くことができるはずです。
1-3.粘着式クリーナーを活用する
掃除機をかけた後に、絨毯をチェックしてみるとなかなか取れない毛が残っているはずです。残った毛やホコリなどを取り除く方法としては、粘着式クリーナーを使う方法をおすすめします。粘着式クリーナーを正しく使うことで、細かいホコリなどが除去できるのです。掃除機と同じく、一方向からだけでなく反対からもコロコロしてください。ただし、カーペット用と表示されている製品は粘着性が高いので、市販の粘着式クリーナーを使うと傷ついてしまう恐れがあります。市販のものではなく、専用で販売されているものを使うのがおすすめです。
1-4.最後は拭き掃除で仕上げ
掃除機→粘着式クリーナーという流れで掃除をした後、仕上げとして拭き掃除を行います。掃除機でキレイにしていても、絨毯の毛に頑固な汚れがついている場合があるでしょう。裸足(はだし)で歩いたり寝転んだりした際には、皮脂や汗などが付着するので拭き掃除でキレイにすることが大切です。基本的に、絨毯の拭き掃除には衣類用中性洗剤または重曹を使います。ペットや子どもがいる家庭は、自然由来でできている重曹がおすすめです。重曹は重曹スプレー(水200ml:重曹小さじ2杯)を使いましょう。重曹スプレーを吹きかけたキレイなぞうきんを気になる箇所にトントンとたたいて汚れをやわらかくするのがポイントです。
2.汚れの種類別に掃除方法を紹介!
それでは、汚れの種類別に掃除方法とポイントを解説します。
2-1.水溶性・油性のシミ
絨毯の汚れでもやっかいなのがシミです。絨毯に付着するシミには、大きく分けて水溶性と油性の2種類があります。
水溶性のシミはコーヒー・紅茶・アルコール・ジュースなど水に溶ける点が特徴です。そのため、ティッシュペーパーやタオルで上から軽く押さえ水分を移し取った後、中性洗剤を薄めた溶液をタオルに含ませてトントンと軽く表面をたたくだけでOKとなります。汚れたら面を替えながらタオルに汚れを移していきましょう。仕上げに水拭きすればキレイになります。
油性のシミは、油性のインク・食用油・バター・マヨネーズなど水に溶けない点が特徴です。まず汚れをタオルで吸い取り、表面についた固形の汚れを拭き取りましょう。水をしぼったタオルで表面をたたき、汚れをタオルに移していきます。中性洗剤を薄めた溶液で拭いた後、水をしぼったタオルで汚れや洗剤を拭き取って完了です。
2-2.漂う臭いは重曹を活用する
絨毯に目立った汚れがついていなくとも、自然と悪臭が漂ってくることがあるでしょう。絨毯を丸ごと洗うことができればいいのですが、なかなかできません。市販の消臭剤を使う方法もあります。しかし、一時的に臭いを抑えるだけなので根本的な解消にはならないでしょう。嫌な臭いを除去したい場合は、重曹をぬるま湯で溶いた5%ほどの溶液をタオルに含ませて固くしぼってください。そして、タオルで臭いが気になる部分を拭きましょう。仕上げに水をしぼったタオルで拭きあげるとさらにキレイになりますよ。重曹には消臭効果・殺菌効果が期待できるのです。
2-3.定期的に絨毯を干してダニを除去する
絨毯に潜んでいるダニを退治するためには、定期的に絨毯を干すことが大切です。ダニは乾燥や紫外線に弱い傾向があるため、定期的に絨毯をめくり裏にも風をとおしましょう。天気が良い日は外で干し、取り込んだ後にしっかりとダニの死がいを掃除機で吸引してください。また、スチームアイロンを持っていれば、絨毯から少し離れた場所からスチームを当てるのも効果的です。ただし、素材によってはスチームによって溶けることもあるため、近づけすぎないように注意しましょう。
2-4.長期保管する際は丸洗いがベスト!
絨毯を冬の期間だけ使っているという方もいると思いますが、長期保管する際は丸洗いをするのがベストです。洗えるタイプなら、自宅の洗濯機またはコインランドリーを利用する方法で丸洗いできるでしょう。自宅で洗う場合は、絨毯が完全に乾ききることができるように2~3日晴れが続くタイミングがおすすめです。また、あらかじめ絨毯のゴミを掃除機で吸い取り、部分汚れを落としておくといいでしょう。そして、汚れた部分が表になるように丸めてたたみ、洗濯ネットに入れてから洗濯してください。自分で洗うのが不安な方は、クリーニング店に依頼するのも方法の1つです。
3.プロに任せる方法も選択肢の1つ
なかなか絨毯の汚れが落ちないときは、プロに任せるのも方法の1つです。ここでは、プロに依頼する方法とポイントを解説します。
3-1.クリーニング店に依頼する
自分で何度も試してみてもなかなか汚れが落ちない場合は、絨毯のクリーニングを受けつけている店舗に依頼するといいでしょう。ほとんどのクリーニング店では、絨毯のクリーニングを行っています。クリーニング店は専用の機械や洗剤を使って汚れを落としてくれるので、傷める心配はありません。クリーニング店に依頼する大きなメリットは、正しい方法で適切に汚れを落としてくれることでしょう。ただし、絨毯の素材によっては受けつけてもらえない・費用が高くなるというデメリットもあります。
3-2.掃除サービス業者に依頼する
クリーニング店以外には、掃除サービスを行っている業者に依頼する方法があります。ハウスクリーニングや清掃サービスを行っている業者の多くは、絨毯などの清掃も受けつけているのです。絨毯の素材によってクリーニング方法が異なるため、事前に素材をチェックしておかなければなりません。特に、クリーニング費用には素材が大きく関係しています。シルクやペルシャ絨毯など高級素材であるほどクリーニング費用が高くなるので注意してください。また、クリーニングするだけでなく、ダニ対策も施してくれる業者があります。
3-3.業者選びのポイント
どの業者に依頼すればいいのか分からないと悩んでいる方は、以下のポイントに注目して複数の業者を比較してください。
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料相談や無料見積もりを受けつけているか
- どのような方法でクリーニングを行うか説明してくれるか
- サービス内容について具体的に記載されているか
- 評判や口コミがいいか
クリーニングの知識が豊富な業者ほど、素材に合った方法でキレイにしてくれます。業者の中には、見積書に記載されていない追加料金を請求するところもあるので注意してください。また、正しい方法でクリーニングをしてくれず、逆に傷ついてしまったというトラブルもあります。複数の業者を比較して、優良業者を見極めましょう。
3-4.クリーニング費用は1帖(じょう)あたり約1,300円~
絨毯のクリーニング費用は、1帖あたり約1,300円~となっています。アクリル・ポリエステルが最も安い約1,300円~、レーヨン・シャギー・綿は約1,620円~、ウール・シルクは約2,600円~になっている業者がほとんどです。すべて1帖あたりと範囲で定められているため、依頼前にホームページ等で料金表をチェックしておきましょう。総額でいくらかかるのか最終確認も大切です。
4.絨毯の掃除に関してよくある質問
絨毯の掃除に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.絨毯のシミ抜きに使える便利なグッズは?
A.さまざまな汚れがついてしまうカーペットなので、強力な洗剤を1本用意しておきましょう。たとえば、「かんたんマイペット」(花王)です。かんたんマイペットは1本でカーペット以外にフローリング・ガラス・サッシなどにも使うことができます。また、「カーペットクリーナーF625」(リンレイ)はあらゆるシミ汚れに効果が期待できるでしょう。ただし、絨毯の種類によって使えないものもあるので事前の確認が必要です。
Q.絡みついた髪の毛を取り除くコツは?
A.ゴム手袋を使うのがコツです。ゴム手袋で絨毯をこすると、摩擦によって奥の奥にまとわりついた髪の毛やゴミを絡め取ることができます。ゴム手袋を両手に装着して、絨毯をこすってみてください。きっとたくさんの細かいゴミが手袋につくはずです。また、ゴム手袋は汚れを洗い落とせば何度でも使うことができるので費用が節約できます。
Q.絨毯の干し方は?
A.斜め干しがおすすめです。絨毯の多くは四角の形になっているので、対角線で斜めに折って三角形を作るように干すと、角に水が集まりやすくなるので乾きが早くなります。逆に、きちんと半分に折って干すと重なっている部分が乾きづらくなるのでおすすめしません。長さをずらして干したり、物干し竿を2本使ったりするなど工夫してください。
Q.汚れを未然に防ぐポイントは?
A.ホームセンター等に売っている絨毯専用の撥水(はっすい)スプレーを使うことです。スプレーをかけるだけで水浮きする加工を施すことができます。飲み物などの液体をこぼしたとしても、絨毯に染み込む心配がないので安心して使えるでしょう。市販の予防スプレーをかけておくだけでなく、敷き込み形式の絨毯またはカーペットはコーティングしてもらう方法もあります。業者にコーティングしてもらうことで、油性・水性問わず汚れがつきにくくなるでしょう。
Q.クリーニング費用を抑えるコツは?
A.日々のお手入れに力を入れることです。最低でも、お手入れの頻度は掃除機を使った掃除が週に1回、目立った汚れを掃除するために半年に1回の洗濯を心がけてください。日々のお手入れや掃除をこまめに行うことで、クリーニング費用を安く抑えることができます。また、半年に1回は屋外で干してホコリを取り払うことも大切なコツです。保管する際も、できるだけ風とおしがいい場所で保管するようにしましょう。
まとめ
絨毯には、汗や皮脂汚れ・髪の毛・フケ・食べこぼしなど、さまざまな汚れがたくさんついています。目に見えない汚れが大量に付着しているため、こまめな掃除でキレイにしなければなりません。主な掃除方法は、掃除機やカーペットクリーナーなどを使用しますが、クリーニング店に依頼する方法もあります。汚れが固まっている場合は、食器用洗剤や重曹を使って落とすことができるでしょう。頑固な汚れを付着させないためには、すぐに拭き取ることが大切です。