なぜ年度末(本記事では学校や行政機関などが採用している3月末=年度末を前提とします)に大掃除をするのか、疑問に感じたことがある人は多いでしょう。年度末に大掃除をするのは、きちんとした理由があります。忙しい時期に大掃除をする時間がないと思っている方でも、スケジュールを立てたり、役立つアイテムを活用したりすることでスムーズに行うことができるものです。
本記事では、年度末に大掃除が最適な理由や大掃除の方法などについて解説します。
- 年度末に大掃除をするのが最適な理由は?
- 大掃除のスケジュールを立てるポイント
- 役立つアイテムと大掃除の方法を紹介
- 大掃除で出た不用品を処分する方法
- 年度末の大掃除に関してよくある質問
この記事を読むことで、年度末に大掃除をするコツや方法などが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.年度末に大掃除をするのが最適な理由は?
まずは、年度末に大掃除をするのが最適な理由について説明します。
1-1.年末よりも動きやすい
大掃除=年末というイメージがありますが、大掃除は年度末こそ最適な時期だといわれています。その理由の1つが、年末の真冬よりも動きやすくなるからです。年末はとても気温が下がるので、冷たい水に雑巾をつけるだけでも億劫になってしまいますよね。換気をしようにも冷たい空気が入ってくるため、掃除のモチベーションもあがらなくなるでしょう。けれども、3月終わりの年度末は、掃除しやすい気温になります。窓を開けることが多い大掃除でも、暖かい気候は大きなメリットといえるでしょう。
1-2.汚れが落ちやすい
暖かくなる時期だからこそ、汚れが落としやすいのも大きなメリットです。頑固な汚れは気温が低くなるほど落ちにくく、時間と手間がかかってしまう傾向があります。たとえば、油汚れが分かりやすい例でしょう。油汚れは気温が低いところではすぐに固まってしまいますが、暖かいところでは自然と溶けやすくなります。真冬よりも春先の年度末に掃除をすることで、幾分、汚れが落ちやすくなるのです。
1-3.子どもの学年が切り替わるタイミング
子どもがいる家庭では、学年が切り替わるタイミングで大掃除をすることが多いでしょう。子育て中の家庭では、書類・教科書など教育に関わるものがたくさん蓄積されやすいものです。基本的に、子どもたちの成長に関わるものは消耗品になるため、学年が切り替わるタイミングで大掃除をするといいでしょう。また、子どもたちと一緒に掃除をすることで、家族で協力し合うこともできます。
2.大掃除のスケジュールを立てるポイント
それでは、大掃除のスケジュールを立てるポイントについて解説します。
2-1.段取りと時間配分を大まかに決める
大掃除のスケジュールを立てるポイントは、どこから始めるか・何を同時に手掛けるのかなどの段取りと時間配分を決めることです。たとえば、3月の1週目はリビング、2週目は子どもの部屋など、場所ごとに段取りと時間配分を決めておきましょう。具体的に決めるとスケジュールに余裕がなくなるので、大まかなスケジュールで問題ありません。また、スケジュールを決めていても、途中で急な用事が入ったり、うまくいかなくなったりすることもあります。そのときのために、時間には余裕を持って計画を立てることも大切なポイントです。
2-2.大掃除がはかどる順序を意識する
大掃除のスケジュールを決めるときは、作業がはかどる順序を意識してください。たとえば、掃除に時間がかかるキッチンやリビングなどは後回しにするといいでしょう。最初から掃除につまずいたり、スケジュールどおりに進まなかったりしてしまうとモチベーションが下がってしまいます。自分にとってスムーズに片付けたり掃除しやすかったりする場所から、始めるようなスケジュールを立てることが大切です。最初からレベルを高く設定するとやる気が失せるので、軽く掃除できるところから始めるようにしましょう。
2-3.大掃除用チェックリストを作る
スムーズに大掃除をするためにも大掃除用チェックリストを作成してください。チェックリストに必要事項を書き出しておくことで、二度手間が少なくなり、掃除し忘れを防ぐことができます。手書きでもスマホにメモをしても構いません。大掃除用チェックリストを作成する際は、以下の項目をリストアップしておきましょう。
- 掃除する日付
- 順番
- 場所
- 掃除内容
- 掃除道具
- 担当者
上記以外にも、大掃除で注意しておきたいところや備考などもメモしておくといいですよ。家族で力を合わせて掃除する際は、見落としや作業量が偏らないように調整しなければなりません。
3.役立つアイテムと大掃除の方法を紹介
ここでは、年度末の大掃除に役立つアイテムと大掃除の方法を紹介しましょう。
3-1.重曹・クエン酸・セスキ炭酸ソーダ・酸素系漂白剤
汚れを落とすためには、洗剤が必要不可欠です。市販の中でも大掃除に役立つアイテムといえば、重曹・クエン酸・セスキ炭酸ソーダ・酸素系漂白剤の4点セットがあります。特に、重曹・クエン酸・セスキ炭酸ソーダは100円均一ショップでも手に入りますし、自然由来の成分でできているので肌にもやさしいメリットがあるでしょう。これらを用意しておけば、トイレや風呂場といった水回りからキッチンの油汚れなど、家中のあらゆる汚れに対応できます。なお、重曹とセスキ炭酸ソーダは酸性の汚れ、クエン酸はアルカリ性の汚れに効果的です。
3-2.小さな汚れを取るグッズも大活躍!
大掃除では、細かい汚れも丁寧に落とすことになります。そこで、役に立つアイテムがホコリや小さな汚れを取ることができる掃除グッズです。たとえば、100円均一ショップでも購入できるメラミンスポンジがあります。使いやすいサイズにカットされているため、細かい汚れも拭き取ることができるでしょう。また、吸水性が高いマイクロファイバータオルやキャビネットなどの裏にたまったホコリを取るハンディーワイパーもおすすめです。
3-3.大掃除の手順をチェック!
大掃除を順調に終わらせたい方は、大掃除の手順をしっかりとチェックしておきましょう。大掃除の手順としては下記を参考にしてください。
- 不用品の処分
- キッチンの掃除
- トイレ・浴室・洗面所の掃除
- 各部屋の掃除
- 床・廊下・階段の掃除
- 玄関の掃除
- ドアノブや手すりなど細かい箇所の掃除
大掃除を効率よく進めるためには、最初に不用品の処分からスタートするのがポイントです。必要ないものが床などに散らかっていると掃除がしにくくなってしまいます。ある程度、ものを片付けることで掃除がしやすくなりますし、汚れも見つけやすくなるでしょう。また、汚れが飛び散りやすい水まわりから先に始めること、ホコリ取りと拭き掃除は高いところから掃除をするのもポイントです。
4.大掃除で出た不用品を処分する方法
ここでは、大掃除で出た不用品の処分方法を解説します。
4-1.自治体回収で処分する
家庭から出る不用品の一般的な処分方法としては、自治体回収で処分する方法があります。自治体回収を利用して処分する場合、不用品を自分たちで分類しなければなりません。可燃ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミ・資源ゴミなどに分類する必要があります。不用品が少量であればスムーズに仕分けることができますが、不用品が大量にある場合は時間と手間がかかってしまうでしょう。また、粗大ゴミや資源ゴミは回収の頻度が少ないので、すぐに処分できない可能性もあります。ゴミ処理場に直接持ち込む方法もありますが、自分たちでその場所まで運ばなければなりません。処分する不用品の量を踏まえた上で、最適な方法を選択しましょう。
4-2.不用品回収業者に依頼する
大量の不用品がある・すぐに処分したいと思っている方は、不用品回収業者に依頼する方法がおすすめです。不用品回収業者はさまざまなジャンルを回収しており、即日対応が可能なところもあります。要らないものをまとめてスピーディーに処分するうってつけの方法といえるでしょう。ただし、不用品の量が多くなるほど処分費用がかかってしまいます。大型家具や家電を処分する場合、搬出や運搬費用がかかる恐れもあるので事前にいくらかかるのかチェックすることが大切です。
4-3.買い取ってもらう方法も
不用品の中には、買い取ってもらえるものもあるでしょう。自分にとってはゴミと思えるものでも、中古市場では需要があり買取対象になるものがあるので、一度査定に出してみてください。たとえば、ブランドものの衣類やバッグ・子ども服・大型家具・家電などが買取対象になるでしょう。基本的に、不具合がなく正常に使える状態のものであれば買い取ってもらうことができます。買い取ってもらうことができれば処分費用を抑えることにつながるでしょう。
4-4.寄付や譲渡も選択肢の1つ
不用品を慈善団体や福祉施設に寄付したり、欲しがっている人に譲ったりする方法も選択肢の1つです。衣類やおもちゃなどの寄付を受け付けているNPO法人や児童保護施設などがあるでしょう。近くに寄付を受け付けている施設がないかどうかチェックしてみてください。寄付を受け付けているNPO法人の多くは送料が寄付者の自己負担となっているので、その点だけ注意しておきましょう。また、まわりに欲しがっている人がいないかどうか尋ねてみてください。不用品の中には、そのアイテムを求めている人がいる可能性もあります。
5.年度末の大掃除に関してよくある質問
年度末の大掃除に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.年度末の大掃除はダニ・カビ対策にも効果的か?
A.効果的です。年度末の大掃除は、その後にくる梅雨の時期を乗り越えるための掃除でもあります。梅雨の時期はジメジメしてしまうので、湿気がこもり、ダニやカビが繁殖しやすくなるでしょう。クローゼットやタンスから衣類を出す際は、ついでに大掃除をしてきれいにすることをお勧めします。特に、クローゼットといった場所はホコリや湿気がたまりやすい場所でもあるため、梅雨前に掃除をすることでダニ・カビ対策になるのです。
Q.タイムロスを減らすコツは?
A.大掃除を始める前に不用品を処分したり、動かせる家具を移動させたりすることがタイムロスにつながります。いろいろなもので埋まっている部屋よりも、整理整頓された部屋のほうが掃除がしやすくなるからです。部屋を掃除する際は、カーテンを事前に取り外しておき、洗濯機に入れておくだけでも掃除がしやすくなるでしょう。同時にカーテンもきれいにすることができるので、タイムロスの減少につながります。
Q.大掃除でやるべきことは?
A.このご時世だからこそ、室内の除菌対策もしておきましょう。特に、直接手で触れる機会が多い場所は、大掃除のときに見落としやすい場所でもあります。ドアノブ・手すり・靴箱・ゲームのコントローラー・照明のスイッチ・パソコンのキーボードなど、人がよく触れる部分は除菌対策がおすすめです。市販の除菌グッズを活用すれば、掃除後、手軽に除菌できるでしょう。
Q.どうしても汚れが落ちないときの対処法は?
A.プロのハウスクリーニング業者に依頼する方法があります。素人ではなかなか落とせない汚れでも、専門の機材や洗剤を使って落とすことができるでしょう。また、年度末はハウスクリーニング業者の閑散期でもあります。年末よりも依頼しやすい時期でもあるため、丁寧かつきれいなクリーニングが見込めるでしょう。
Q.不用品回収業者の選び方は?
A.スタッフの対応がよく、サービス内容について具体的に記載されている不用品回収業者は安心して依頼できるでしょう。逆に、スタッフの対応が悪く、丁寧に説明してくれない回収業者は悪徳業者の可能性が高いので注意が必要です。なお、不用品回収業者の中には、買取サービスを行っているところもあります。買取と回収が同時に利用できれば、手間と時間をかけることなく、処分費用も最小限に抑えることができるでしょう。
まとめ
年度末は、冬の年末よりも動きやすいメリットがあります。気候が暖かくなる時期ですので、汚れも落としやすくなるのが特徴です。また、子どもがいる家庭では、学年が変わるので身の回りにあるものも併せて片付けることができるでしょう。このように、年度末の大掃除が最適な理由を知っておけば、自然とやる気も起きるものです。時間がない方でも、役立つアイテムを上手に使うことでスムーズに掃除を終わらせることができるでしょう。