手ぬぐいの洗い方

手ぬぐいを長く使い続けるためには、適度に洗うことが大切です。けれども、どのように洗えばいいのか・洗濯機に入れて洗っても大丈夫かどうか……手ぬぐいをきれいにする方法で悩んでいる方は多いでしょう。

洗い方を間違えてしまうと、手ぬぐいが使えなくなってしまう恐れもあります。

本記事では、手ぬぐいの正しい洗い方や注意点などについて解説しましょう。

  1. 手ぬぐいは洗濯機で洗っても大丈夫か?
  2. 手ぬぐいを洗う際の注意点は?
  3. 手ぬぐいの洗い方は?
  4. 手ぬぐいの干し方もチェック!
  5. 手ぬぐいの洗い方に関してよくある質問

この記事を読むことで、手ぬぐいの洗い方で押さえるべきポイントなどが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.手ぬぐいは洗濯機で洗っても大丈夫か?

最初に、手ぬぐいは洗濯機で洗っても大丈夫かどうか、基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.手洗いが推奨されている

絶対に洗濯機で洗ってはいけないというわけではありませんが、基本的に手ぬぐいは手洗いが推奨されています。手洗いをすることで長く使い続けることができますし、手ぬぐいならではの良さを維持し続けられるからです。

最近では、洗濯機でもOKと表示されている手ぬぐいもあります。昔から使われてきた手ぬぐいよりも、現代の洗濯機に対応している素材で使われているものもあるので、洗濯する際はタグなどの表示をチェックしたほうがいいでしょう。

1-2.色落ちと色移りを防ぐ

なぜ手ぬぐいは手洗いしたほうが良いかというと、色落ちと色移りを防ぐためです。洗濯機に入れてしまうと、落ちきっていない染料を落とすだけでなく、手ぬぐいの染料まで落としてしまう可能性があります。せっかくの鮮やかな手ぬぐいが色落ちしてしまうとショックですよね。

また、色移りが発生してしまう可能性もあり、切りっぱなしのほつれが出たまま洗濯機に入れると、過剰に出てしまう恐れもあります。色落ちと色移りを防ぐためにも、手洗いが推奨されているのです。

2.手ぬぐいを洗う際の注意点は?

ここでは、手ぬぐいを洗う際の注意点を解説します。

2-1.染料にダメージを加えないようにすることが大事

何よりも手ぬぐいをきれいに洗う際は、染料にダメージを加えないようにすることが大切です。洗濯機に入れないほうが良いとされているのも、染料に大きな負荷を与えないようにするのが1番の理由でしょう。

洗濯機に入れてほかのものと一緒に洗ってしまっても大丈夫ではありますが、まったくダメージを受けないというわけではありません。洗濯機で洗う場合は、白物と別にしたり、どのくらい色落ちするのか手洗いで試したりするなど工夫が必要です。

2-2.初めて使うときは「水通し」をする

買ったばかりの手ぬぐいを初めて使うときは、水通しをしっかり行うことも手ぬぐいを洗う際の注意点です。買ったばかりの手ぬぐいには、若干の染料やノリが残っている可能性があります。

最初のうちは手ぬぐいを水につけると染料が出る可能性があるため、水通しをして、ある程度残っている染料やノリを落としてしまわなければなりません。なお、水通しのやり方は以下の手順を参考にしてください。

  1. 洗面器に水を張り、手ぬぐいを1時間程度つけておく
  2. 手でしぼって干す
  3. 最初の2~3回は単体で手ぬぐいを手洗いする
  4. 色が水に出なくなれば洗濯機で洗ってOK

2-3.洗濯機で洗う際は洗濯ネットに入れる

手ぬぐいから色が出ないと確認できれば、洗濯機に入れて洗っても構いません。その際は、必ず手ぬぐいを洗濯ネットに入れるようにしてください。洗濯ネットはほかの服への色移りを防いだり、服などに手ぬぐいの繊維が絡まったりするのを避ける役割を担っています。

手ぬぐいは薄い生地でできているものがほとんどなので、服などにすぐ絡まってしまう恐れがあるのです。洗濯ネットに入れるだけでも仕上がりが大きく異なるため、手ぬぐいをきちんと入れてから洗濯機にかけましょう。

2-4.蛍光成分が入っていない中性洗剤を使う

手ぬぐいを洗濯する際、どのような洗剤を入れたら良いのか・何を洗剤に使えばいいのか悩みがちです。適当な洗剤を選んでしまうと色落ちしたり、色移りが起きたりする恐れがあるので気をつけてください。

なるべく、蛍光成分が含まれていない中性洗剤を使いましょう。蛍光成分は洗濯物の白さを強調させるものです。そのため、余計に手ぬぐいの占領が色あせてしまう恐れがあります。中性洗剤は手ぬぐいの生地の汚れをやさしく洗い流すにはうってつけです。

3.手ぬぐいの洗い方は?

それでは、手ぬぐいの洗い方をチェックしておきましょう。

3-1.手洗いに洗濯板を活用する

手洗いでは、力加減が難しかったり、なかなか汚れが落ちなかったりすることがあるでしょう。効率よく手ぬぐいの汚れを落とすために、洗濯板が役立ちます。洗濯板は力加減ができますし、洗濯機ほど生地を傷める心配もありません。また、手ぬぐいの様子を確認しながらきれいに洗うことができるでしょう。洗うときに手ぬぐいの状態をチェックできるのが理想ですので、洗濯板はまさにぴったりなアイテムです。

さらに、手洗いよりも洗浄力が高くなるのも大きなメリットといえるでしょう。洗濯板は100円均一ショップでも簡単に購入できるので、ぜひ使ってみてください。なお、洗濯機を使った洗い方は下記を参考にするといいでしょう。

  1. タライや洗面台にぬるま湯を張り、中性洗剤もしくは固形石鹸(台所用洗剤でも可)を溶かす
  2. 洗濯板を置き、洗浄成分の溶けたぬるま湯で表面をぬらす
  3. 手ぬぐいを一度、ぬるま湯に浸けて洗濯板の上に置く
  4. ゴシゴシと押し付けながら洗うのではなく、軽くこするように洗う
  5. 洗剤を使いたくない人は、なおさら軽くこする

3-2.やさしく洗うのがポイント

前述したように、手ぬぐいはとても繊細な生地でできているため、手洗いが推奨されています。手洗いの際にも、できるだけやさしく扱いながらきれいにするのがポイントです。手ぬぐいは摩擦に弱い傾向があるため、なるべく生地同士を摩擦させないようにしましょう。手ぬぐいをやさしく洗う方法は、以下の手順を参考にしてください。

  1. タライや洗面台などに水を張り、そこに手ぬぐいを入れる
  2. やさしくもみ込むように汚れを落とす
  3. 水を流し、最後にもう一度手ぬぐいについている汚れを洗い流す

3-3.洗濯機にかける場合は脱水しない

手ぬぐいを洗濯機に入れて洗う場合は、脱水をしないようにしてください。いつもの洗濯コースで構いませんが、脱水をする必要はありません。手ぬぐいは薄い生地でできているため、手で簡単に水をしぼり出すことができるからです。無理に脱水をかけてしまうと、手ぬぐいのい生地が傷んでしまう恐れがあるので注意してください。不安であれば、1~2秒ほど脱水をかけるだけでいいでしょう。

4.手ぬぐいの干し方もチェック!

ここでは、手ぬぐいの干し方について解説します。

4-1.シワをしっかり伸ばすことが大事

手ぬぐいの干し方もポイントがあり、シワをしっかりと伸ばすことが大切です。洋服を干すときと同じように、ぱんぱんとよくシワを伸ばしてから干してください。

ななめに干すのではなく、織りに対して平行に干すことも大切なポイントです。ここでシワが残ったまま干してしまうと、手ぬぐいにシワが残ってしまうことになります。きれいな仕上がりではなく、フニャフニャとした手ぬぐいになってしまうので注意してくださいね。

4-2.おすすめは陰干し

手ぬぐいを干すときは陰干しがおすすめです。手ぬぐいの染料は直射日光に弱い特徴があるため、日差しが強い場所で干してしまうと色あせする恐れがあります。特に、真夏の日差しが強い時期に長い時間太陽にさらしてしまうと、せっかくの手ぬぐいが台無しになってしまうでしょう。

生地が薄いからこそ、陰干しや室内干しでも比較的短時間で乾きます。また、しっかりと乾かすことも大切です。生乾きになったり、中途半端に干したりしてしまうと雑菌が増える原因になるので注意しておきましょう。

4-3.アイロンはかけずにたたんで収納する

きちんと乾かしたら、そのままきれいにたたんで収納してください。「アイロンはかけたほうが良いのか?」と悩む方が多いと思いますが、手ぬぐいにアイロンをかける必要はありません。

基本的に、きちんとシワを伸ばし陰干しすればきれいになります。逆に、アイロンをかけてしまうと熱によって傷んでしまう恐れがあるので気をつけてくださいね。どうしてもシワが気になってしまう方は、押し布を当てながらアイロンをかけるといいでしょう。長い時間アイロンを当てないように、ササッとシワを伸ばすのがポイントでもあります。

5.手ぬぐいの洗い方に関してよくある質問

手ぬぐいの洗い方に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.手洗いと洗濯機、どちらを選べばいいのか?
A.大切なもらいものや高価な手ぬぐいは、洗濯機ではなく手洗いがおすすめです。高価な手ぬぐいはほかの手ぬぐいよりも生地が薄く、傷つきやすい傾向があるでしょう。1枚1枚愛情を持って手ぬぐいを使いたいという方も、なるべく傷つかないように手洗いをおすすめします。逆に、手ぬぐいを日常的に使っている方や毎回ひどい汚れがついてしまう方は、洗濯機がおすすめです。あくまでも使い捨ての消耗品だと思っている方も洗濯機で構いません。このように、手ぬぐいをどのように扱っているか・使用方法や使用頻度などによって洗い方を選ぶといいでしょう。

Q.お湯は使わないほうがいいのか?
A.水よりもお湯のほうが汚れが落ちやすいと思うかもしれませんが、お湯ではなく水を使ってください。お湯で洗うと手ぬぐいの染料がにじみ出てきて、色落ちしやすくなってしまいます。冬場は冷たいのでついお湯を使ってしまいがちですが、手ぬぐいを長く使い続けるためにも水を使うように心がけましょう。

Q.手ぬぐいを洗うと縮んでしまうのは本当か?
A.手洗いでも、手ぬぐいを洗うとどうしても目がつまってしまうため、縦に少し縮んでしまいます。多くの手ぬぐいは、そこまで気づかないほどの縮み方ですが、気になってしまう方は手ぬぐいを購入したお店に尋ねるといいでしょう。洗うと縮んでしまうのか・どうすれば長持ちするのかなど、気になる内容を尋ねて解消することが大切です。

Q.洗濯して切りっぱなしが長くなったときの対処法は?
A.手洗いをすると、手ぬぐいの両端がほつれたり、切りっぱなしが長くなったりする恐れがあります。これは仕方のないことですので、あまり気にしすぎないようにしましょう。基本的に手ぬぐいには縫い目がありません。両端が切りっぱなしの状態になっているのは当たり前なので、長くなったときはハサミなどでカットしてください。ほつれは端から5~10cm程度のところで自然と止まる構造になっているため、心配することはありません。

Q.においが気になる場合の対処法は?
A.手ぬぐいのにおいが気になる場合は、洗う際にアロマオイルを1滴たらすといいでしょう。柔軟剤や洗剤は刺激が強すぎるため、手ぬぐいを傷めてしまう恐れがあります。なるべくダメージを与えないことが大切なので、アロマオイルをたらすのが1番安心です。ただ、アロマオイルだけでは根本滴なにおいを解消できません。徹底滴ににおいを消したいのであれば、重曹を使う方法をおすすめします。重曹は消臭・殺菌作用を持っているため、手ぬぐいに振りかけるだけで洗えば効果が期待できるでしょう。ただし、1つ注意しておきたいことがあります。重曹は自然由来の成分でできていますが、肌が弱い方が触ると荒れてしまう恐れがあるでしょう。そのため、肌を守るために、ゴム手袋をしてから重曹を使うのが大切なポイントです。

まとめ

手ぬぐいは、基本的に洗濯機を使わずに水を使った手洗いが推奨されています。素材にもよりますが、洗濯機を使うことで鮮やかな色合いや手ぬぐいならではの質感が楽しめなくなってしまうからです。また、手ぬぐいの干し方にもポイントがあります。直射日光によって色落ちしてしまう恐れがあるため、なるべく風とおしの良いところで陰干しをしましょう。長時間日光に当てないように気をつけてください。しっかりと乾かしてからやさしくたたみ、大切に扱うことがポイントです。