「孤独死の現場を清掃するにはどうすればよいのか?」「清掃を依頼する業者をどうやって選べばよいのかわからない」とお困りではありませんか? 孤独死の現場は想像以上に壮絶な状態になっており、自分で清掃することは不可能です。
この記事では、孤独死が発生した場合の対応や孤独死の現場を清掃する際の手順・清掃業者に依頼する際のポイントなどを詳しくご紹介します。
- 孤独死が発生したときの対応は?
- 孤独死の現場を清掃するには?
- 孤独死の清掃を業者に依頼する際のポイント
- 孤独死の清掃に関するよくある質問
この記事を読むことで、孤独死が起きたときに最初にとるべき行動や、すぐに業者へ清掃を依頼すべき理由などがわかるはずです。ぜひ参考にしてください。
1.孤独死が発生したときの対応は?
まず、孤独死が発生したときにどのような対応をとるべきなのかをご紹介します。
1-1.警察に通報する
孤独死の発生に気づいたときは、すぐに警察を呼ぶ必要があります。死亡した原因がわかるまでは不審死として扱われ、事件性についても確認されることになるでしょう。そういったことを調べるために、検死課による現場検証がおこなわれるのが一般的です。その間は、賃貸物件の場合における家主・管理者などでも室内に立ち入ることはできません。
1-2.遺族に連絡する
検死で身元が判明したら、警察から遺族に連絡がいきます。親または子、兄弟、親戚などというように、血縁関係の近い順から連絡していくことになるでしょう。身元がわからない場合はDNA鑑定なども実施されます。
1-3.遺族が遺体を引き取る
身元が判明して遺族に連絡がついた場合は、遺族が遺体を引き取ります。家宅捜索の際に一時的に没収されていた金品などが返却され、葬儀の手配などを開始するという流れです。同時に、孤独死の現場となった部屋の特殊清掃を依頼し、遺品整理をおこないます。
2.孤独死の現場を清掃するには?
孤独死の現場を清掃する際の流れは、以下のようになっています。
2-1.特殊清掃業者に見積もりを依頼する
孤独死の現場には体液が染み付いていることもあり、自分で清掃することは不可能です。そのため、特殊清掃業者に依頼する必要があります。遺体の腐敗が進んでいた場合は悪臭がひどく、ご近所に迷惑をかけることになるため、できるだけ早く業者を探して見積もりを依頼してください。
2-2.特殊清掃を実施してもらう
見積もり内容に納得できたら、すぐに特殊清掃を実施してもらいましょう。即日対応が可能な業者もあるため、探してみるのがおすすめです。孤独死の現場を特殊清掃する場合は、具体的に以下のようなことをおこないます。
- 遺体の腐敗に伴って発生した害虫や害獣の駆除
- 体液や汚物など死臭物の排除
- 遺品の搬出
- 除菌・消臭
2-3.遺品整理後、必要であればリフォームを
特殊清掃を終えたら、遺族による遺品整理をおこないます。現場によっては感染症の恐れもあるため、しっかり除菌・消臭がおこなわれたのを確認したうえで、マスクと手袋を着用して遺品整理をしましょう。壁や床などに体液や悪臭が染み付いてしまっている場合は、リフォームも検討しなければなりません。
3.孤独死の清掃を業者に依頼する際のポイント
孤独死の清掃を業者に依頼するにあたって、業者選びのポイントや注意点をまとめました。
3-1.業者選びは慎重に
高齢化や核家族化が進み、現在の日本では高齢者の孤独死が年々増加しています。そのような背景もあり、特殊清掃業者の数も増えてきているのが現状です。そのため、業者選びは慎重におこなうようにしましょう。業者を選ぶ際にチェックすべきポイントは、以下のとおりです。
- 豊富な実績があるか
- 料金体系はわかりやすいか
- 無料見積もりを受け付けているか
- 対応が親切でスピーディーか
- アフターフォローが充実しているか
3-2.費用相場は10万~70万円前後
特殊清掃業者を依頼した場合の費用相場は10万~70万円前後といわれています。費用に幅があるのは、清掃する部屋の広さや間取り・遺体を発見するまでの時間などによって清掃の内容に違いが出ることが理由です。特に、オゾン脱臭やリフォームが必要になる場合は費用が高額になるので注意してください。できれば複数の業者に無料見積もりを依頼し、その内容を比較してみるのがおすすめです。
3-3.悪質な業者に注意
特殊清掃業者の中には、遺族の悲しみにつけこんで高額な料金を請求してくるような悪質な業者も存在します。インターネットでは低料金を提示し、実際に依頼すると出張費や運搬費用・処分費用・交通費などの追加料金を上乗せしてくる業者も少なくありません。そのような業者を選ばないように十分注意してください。
4.孤独死の清掃に関するよくある質問
「孤独死の清掃について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.遺体の腐敗は死後どれくらいで始まるのでしょうか?
A.冬場であれば1週間程度ですが、夏場は数日で腐敗が始まります。
Q.孤独死の現場を特殊清掃しないとどうなるのでしょうか?
A.悪臭が広がって近隣トラブルが発生したり、大家さんから損害賠償を請求されたりする可能性があります。また、そのままでは家を売却処分することもできません。
Q.孤独死の現場は一般的な清掃業者では清掃できないのでしょうか?
A.特殊清掃を受け付けていない清掃業者には依頼できません。孤独死の現場を清掃するには、専門的な作業が必要です。
Q.遺品整理もまとめて業者に依頼できますか?
A.特殊清掃を請け負っている遺品整理業者に依頼すればまとめて依頼可能です。
Q.孤独死の現場にあった遺品は買取してもらえないでしょうか?
A.状況にもよりますが、死臭が付着してしまっているので買取対象にならない場合がほとんどです。
まとめ
孤独死が発生したときの対応や特殊清掃の流れなどを詳しくご紹介しました。孤独死の現場には体液や悪臭が染み付いているため、できるだけ早く特殊清掃を依頼する必要があります。トラブルなく孤独死の現場を清掃してもらうためにも、信頼できる優良な特殊清掃業者を選ぶことが大切です。